1992年に発売された、 「きゃんきゃんバニー プルミエール」 と、1993年に発売された 「きゃんきゃんバニー エクストラ」 です。
シナリオ:春菜ななこ氏、原画:あ氏、こばやしひよこ氏、高橋しんや氏、CHARM氏、発売:カクテル・ソフト(F&C)。
当時はまだ、「恋愛シミュレーションゲーム」 が黎明期を迎えた頃でしたが、春菜ななこ氏のシナリオと、あ (矢野尾雅俊) 氏の
原画によって生み出されたキャラクターの可愛さには、こんなゲームもあるのか…と新鮮な驚きを感じました。そして、その中でも
特に可愛かったのが、このシリーズ特有のナビゲーターとして登場する、「サラスワティ」 こと七福神の弁天様・スワティでした。
神様なのに、まったく神様らしくない普通の女の子っぽい性格で、口癖の 「きゃる〜ん☆」 がとにかく印象に残ります。
プルミエールではナビゲーター役に徹していましたが、エクストラではトゥルーエンディングに登場する真のヒロインに昇格。
クライマックスでスワティの記憶が戻っていくところは、えも言われぬカタルシスを感じることが出来ました。
シナリオで言えば、エクストラの方がよりストーリー性が強くなっていたと思いますけど、キャラクター的に言えばプルミエール
の方が好きだったかもしれません。まぁ、あ氏の絵が好きだった自分としては、あ氏がスワティ一人の原画に専念してしまった
エクストラよりも、プルミエールのキャラクターの方が印象に残ったのは当然かもしれません。
でもその分、エクストラではスワティの可愛さがパワーアップしてた気もします。
プルミエールで一番好きだったのは、江藤莉奈。スワティを除けば、両作品中一番好きなキャラクターです。愛車のバイクに
「ナナコ」 と名づけて、バイク便のバイトをする17歳。渋滞を避けるルートを選びながら、バイクで移動するイベントとかは結構
面白かったなぁ。あとは、デートで箱根神社を見下ろすシーンとか、バイクで転倒して抱きかかえられるシーンは好きでした。
他では、有栖川真穂子ちゃんと、氷室深雪さんが印象に残ってます。真穂子ちゃんは、ガソリンスタンドまでスクーターを押して
来て (実はスクーターに乗れない)、意味もわからず 「満タン、お願いします」 とか言っちゃうシーン。深雪さんの方はやっぱり
ピアノを弾いてるシーンの落ち着いた雰囲気が良かったです。あとは、小川由真ちゃんのクマさんパンツも印象深いかな (笑)。
エクストラの方は、全体的にボリュームアップしてた気がします。前述した通り、スワティ以外の原画が他の方の担当になり、
18禁要素で言えばプルミエールより上がってたんじゃないかな、と。
エクストラで強く印象に残ってるのが、坂本春菜ちゃんのシナリオ。正直かなりうろ覚えになってしまってますが、結構シリアスな
内容だったと記憶してます。とにかくこのルートの印象が強くて、他では桜沢香織と青山美沙生のやり取りが面白かったかな、と
いうくらい。自分的には、この二人なら香織が好きです。ボディコンな服にエプロンという、ギャップなイベントが良かったです。
あとは、最近の漫画やアニメでは珍しくないですが、オタク少女のヒロイン・杉田千里ちゃん。当時は新鮮に感じました (笑)。
そして何と言っても、エクストラではスワティとのトゥルーエンドが用意されてることですね。但し、18禁ゲームなのにHイベント
無しで結ばれる真のヒロインというのも、珍しいんじゃないかと思います。今ではどうなのか、わかりませんけど。
ヒロインでは無いですけど、七福神の面々もかなりいい味を出してましたし、エクストラではスワティのために頑張ってくれます。
それと、プルミエール、エクストラですらありませんが、リミテッドから登場したスワティの妹分、サワディなど。
ただこれ以降の作品は、あ氏が原画から離れてしまっているので、スワティの絵柄も変わってしまっているのが残念です。
あ氏の原画は、「DokiDokiバケーション 〜きらめく季節の中で〜」 とかも好きだったんですよねぇ。
まぁ今から見れば、アドベンチャーとしてのシステムなんかはかなり古臭いでしょうし、グラフィックの色数なんかも段違い
でしょうけど、あ氏の描く原画は今見ても可愛いと思えますし、シナリオは…ちょっともう一度やってみたいですけど、たぶん
今でも面白いと感じられるんじゃないかと思います。
ちなみに自分はFM-TOWNS版でプレイしてるので、音楽はCD音源でした。
エクストラのタイトル曲 「I meet you」 と、エンディングの 「Again」 は凄く好きな曲で、今でもたまに聞いたりしてます。
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