「艦隊これくしょん 〜艦これ〜」 原作:DMM.com/KADOKAWA GAMES |
第1話 「初めまして!司令官!」。脚本:花田十輝、絵コンテ:草川啓造、演出:本多美乃
「艦隊これくしょん 〜艦これ〜」 の画像の著作権は全て著作権者に帰属します : © 2014 「艦これ」連合艦隊司令部
ブラウザゲーム、「艦隊これくしょん 〜艦これ〜」 を原作としたテレビアニメーション。原作ゲームはトラック泊地でプレイ中。
但し、軍事関係の知識は艦これ内で得た知識程度しか持ち合わせておりません。
至誠に悖るなかりしか | (真心に反することはなかったか) |
言行に恥づるなかりしか | (言葉と行いに恥ずかしいところはなかったか) |
気力に欠くるなかりしか | (気力が欠けてはいなかったか) |
努力に憾みなかりしか | (努力不足ではなかったか) |
不精に亘るなかりしか | (不精になってはいなかったか) |
榊原良子さんによる 「五省」 のナレーションから始まる厳かな雰囲気の中、壮大なBGMをバックに艦娘と深海棲艦の海戦が
始まります。九九式艦爆による爆撃と、戦艦2隻 (榛名、霧島) による砲撃はなかなかかっこ良かったと思いますが、やはり
人型での戦闘は艦隊戦特有の重厚感のようなものが不足してるかなと感じました。
海戦シーンはこれ以外にもいくつかありましたが、CGになると質感が薄れて多少の不自然さは感じます。ただ、艦娘のアップ
などでは作画が使用されてますし、「蒼き鋼のアルペジオ」 のように、全編通してCGで描かれるよりは個人的にまだ良いです。
出撃シーンは、艤装の装着など (無駄に) 大掛かりで、自分はサクラ大戦の出撃シーンを思い出しました。しかし、吹雪が
海上で転んだりと器用なマネをしてるのは、艤装を着けていれば絶対沈まないって事なんですかね。逆に、艦娘が轟沈するか
大破で踏みとどまるかは、艤装が完全に破壊されるかどうかの差だったりするんでしょうか。
今回の作戦は、第一機動部隊による深海棲艦の聖地 (?) 強襲で、第二艦隊が掩護、第三水雷戦隊が前衛として警戒と
なってます。それにしては、水雷戦隊が先行しすぎて敵とガッツリ撃ち合っちゃってますし、敵聖地に近づきすぎな気がしない
でもないですが、艤装などの技術力が高い割に、戦場での通信手段はモールス信号しか無さそうなので、出撃後は各艦隊の
旗艦による判断に任せるって感じですか。ゲームでも陣形を決めたら後は艦娘が勝手に戦いますしね。
まぁ、実際の戦闘と比較しても仕方ないのですが、気になるのは艦娘が戦場で結構棒立ちになってることが多いことかなぁ。
艦隊戦の砲撃が当たりにくいのは、目標が常に移動を続けてるからだと思いますが、人型だと急停止急発進が可能なためか、
砲弾が飛び交う戦場に立ち止まって、戦況を眺めてることがあるのがちょっとどうなのかなと。実際それで結構やられてますし。
“提督” は存在しているものの、顔や声は一切出さないという演出でいくようですね。作戦指示などは、秘書艦の 「長門」 が
代わりに出しているのでそれでも問題は無いというか、正直提督は居なくても問題無さそうなくらい影が薄いですが、吹雪に
声をかけたりと一応艦娘との絡みを作るのであれば、アニメ版なりの提督を出してしまっても良かったとも思います。
ただ、“秘書艦” の設定はゲームにもあるとはいえ、ゲームでは第一艦隊の旗艦として出撃もしていますが、この形だと長門は
司令部で作戦指揮にかかりきりになりそうなので、鎮守府内で一番攻撃力の高い長門型2人を、司令部に置きっぱなしという
のはちょっと勿体無い気がします。
夕立には 「地味っぽい」 、 川内には 「垢抜けない」 と散々な言われようの主人公・吹雪ですが、ゲームでの芋っぽさに
比べたら、これでもかなり垢抜けた方だと思います (笑)。最初は吹雪が主人公というのはどんなもんかなと思いましたが、
練度が低めでも前向きに努力しそうな性格ですし、「お姉様」 的な存在の赤城に憧れたりと主人公らしい設定にされてるので、
今のところ特に悪くは無さそうです。
吹雪の友達役が睦月と夕立という意外な組み合わせになりましたが、自分的にはどちらも好きな艦娘なのでよかったです。
夕立は最初から最後までずっと 「ぽいぽい」 言っててなんか可愛かったですが、個人的に夕立は 「時雨大好き勢」 なイメージ
があるので、時雨との絡みも見たかった気がします。
それと、日高里菜さんの声が好きなので睦月の登場も嬉しかったですけど、「褒めて伸びるタイプにゃしぃ♪」 と言っていた
睦月と同一艦娘とは思えない、真面目な性格になってますね (笑)。
ちょっと疑問に思ったのは、ゲーム内にある艦娘のセリフを強引にはめ込んでいることで、不自然さが出ちゃってることかな。
加賀の 「ここは譲れません」 とか、響の 「хорошо」 とか。
とまぁ、所々に多少不満も無いことはないですし、原作ゲームで根幹となるストーリーや世界観がまだ明示されていないので、
所々で詰めの甘い部分は見られますが、艦娘のデザインは元の良さを活かしつつ可愛く描かれてますし、何より艦娘が動いて
掛け合いをしてるってだけでも、かなり満足度は高いっぽいです。自分の嫁艦は登場してませんけどね (笑)。
それにしても、同じ人が何役もやってるとは思えないほど自然な演じ分けで、声優さんはやっぱり凄いなぁと思いました。
―― 第1話 「初めまして!司令官!」 (了)