輪廻のラグランジェ 第八話 「鴨川ロリータ」



「輪廻のラグランジェ」 の第8話。
原作・制作協力:Production I.G、総監督:佐藤竜雄氏、監督:鈴木利正氏、シリーズ構成・脚本:菅 正太郎氏


「鴨川ロリータ」 シナリオ:森田繁氏、絵コンテ:飯村正之氏、演出:飯村正之氏




冒頭のウォクス3機でのランデヴー飛行が楽しそうでいいですね。個人的にウォクスはピアサー形態の方が好きだというのも
ありますが、蒼い空と海の間を、光の軌跡を引いて飛ぶ姿が綺麗です。こういうシーンを見ると、舞台を海辺の町にしたのは
良かったんじゃないかなぁと思います。


そして今回は、サブタイトルにもなっている “ロリータ” が登場。ノウムンドゥス財団の会長名代としてやって来た、アステリア・
リーザマリー・ド・ロシュフォール。尊大な性格で、外見には見合わない大人びた思考の持ち主のようです。まぁ、よう子が感じて
いたように、外見通りの年齢じゃない可能性もありそうですけどね。


ランに 『わん』 を地球の挨拶だと教えたのもアステリアだそうで(笑)、驚愕の真実を知らされて落ち込むランが可愛かったです。
ついでに、行方不明となっていたアレイが、まさかのメイド姿で再登場。つまりアレイをファロスから脱走させたのは、アステリア
の手引きだったってことですか。しかし、田所達が何も突っ込まないのは、そのことを知ってたってことなんでしょうか。


それとも、アレイがあまりにも不憫で、触れちゃいけないと思ったとか(笑)。



そしてアステリアとランによって、「2万年前の伝説」 が、まどかやよう子らに伝えられます。これは 「暁月のメモリア」 でも、
ユリカノ達の祖先が2万年前に故郷の青い星を去らなければならなかった…と語られてましたが、地球から逃げ出した人々が
レ・ガリテやデ・メトリオなどの惑星国家を作り、それが今になって帰って来たということのようです。


モイドによると、今まで地球を不可侵領域にしてたのは、『ウォクスが結ぶ輪廻の輪が、再び世界を滅ぼすことを恐れた』 から。
それが今になって次々と地球にやって来ることになったのは、『情勢が変わり、ウォクスがまた必要とされるようになった』 という
ことですが、「輪廻の輪」 というのが今ひとつよくわかりませんし、ウォクスを何のために必要としているのかが謎のままですね。


アステリアが言うように、 『あんな子が、伝説を現実にするとはね…』 ってことは、やっぱりまどかが起こしたウォクスの暴走が、
2万年前にあったという破壊の再現 (の予兆) ってことになるんでしょうか。でも、実際には 「輪廻が開いた」 以外は特に何も
無かったように見えますし、あの状態から先に何が起こるのかが重要な問題なんでしょう。



しかし、今回暴走を起こしたのがアウラだったとはいえ、機体凍結がアウラだけというのは、他の2機には暴走の可能性は
無いってことになるんでしょうか。ただ、アステリアが 『あなたなら、いいハサミになれるかもしれないわ』 と言ってたので、
まどかに何かさせるつもりではあるようですが…。


まどかが素直にアウラの凍結に納得したのは意外でしたが、また暴走させてランやムギナミを巻き込みたくないという思いが
あったからなんですね。それでもランが、 『止まらなくても止めてみせる』 と言ったのが、前回の件からチームとしての結束力が
強くなっているのが感じられて良いです。



アステリアの方は、実はキッスとも繋がっていたようで、両者の間で話し合いが行われていたなら、ヴィラジュリオがファロスに
攻撃を仕掛けたのは、何だったのかなと。それとも、あの戦闘の後で話し合いが行なわれたってことなのかな。


かなり物語の核心を知っていそうなアステリアの登場で、謎がさらに深まって来ました。「ラグランジェの花」 と 「輪廻の輪」 に
どんな関係があるのか。二万年前に、本当に伝説のような悲劇は起こったのか。ディセルマイン、ヴィラジュリオ、アステリアの
目的は何なのか。


それら裏の事情をほとんど知らない、まどか、ラン、ムギナミの三人が鍵を握っているという構図が、なかなか面白いですが、
それとは別に、尊大なロリキャラは好きなので、アステリアみたいなキャラが出て来たのは、個人的に嬉しいです。



まるっ。



―― 第八話 「鴨川ロリータ」 (了)




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