刀語 第九話 「王刀・鋸」



西尾維新氏原作の 「刀語」 第九話。原作は未読です。
今回の相手は、出羽の将棋村にある道場 「心王一鞘流」 の十二代目当主、「王刀・鋸」 の所有者、汽口慚愧。




ここ最近、七花にとっては緊張感のある戦いが続いていましたが、今回は小休止とでも言うのか随分とほのぼのとした
変体刀蒐集となりました。そういう意味では、同じ女性剣士であり戦う前まで友好的だった敦賀迷彩にも似た雰囲気を感じ
ますし、今回同様にとがめと七花の恋愛に重点が置かれて今ひとつ緊張感に欠けていた校倉必との戦いにも似てます。


今回は相手の慚愧が愚直な性格というのもありましたし、「王刀・鋸」 が木刀ということもあったので、多分殺し合いには
ならないだろうとわかっていたことも、緊張感を薄れさせていたとは思います。まぁそれ以前に七花が虚刀流を使えない
という時点で、まともな戦いになる筈も無いんですが。


最初に見た時は慚愧の髪が王刀なのかと思ったんですが(笑)、そんなわけも無かったですね。



そして右衛門左衛門対鴛鴦の方は、思ったより鴛鴦が戦えたので意外に勝負になりましたが、「炎刀・銃」 は…ある意味
反則技ですからねぇ。今までも 「刀」 と呼ぶのを憚られるような代物がありましたが、「炎刀・銃」 は完全に別の武器だし。
恐らくこの時代には未知の武器ってことで、相手の手を読んで対処するタイプの七花にもかなり有効になりそうですが。


しかしこれで、残る真庭は鳳凰と人鳥のみ。なんか鳳凰の左手は全然説明がされませんが、死んだ川獺の手をつけて
「忍法記録辿り」 を使ってたみたいですけど…これが鳳凰の忍法なんでしょうかね。人鳥の方はあまり戦うタイプの忍者
には見えないので、また鳳凰に殺されちゃったりするんでしょうか。



これで変体刀は否定姫が一本、真庭が一本、そして次回登場する 「誠刀・銓」 の所有者が最後の一本ってことですか。


鳳凰と右衛門左衛門の間には何か因縁があるのか。とがめに先んじて炎刀を蒐集した否定姫の思惑がどこにあるのか。
今回慚愧と七花のやり取りにも出てきた疑問、自分の代で終わりだと分かっている流派にしがみつく意味はあるのか。
そして錆白兵が言った 『虚刀流が四季崎記紀の遺品』、『記紀の血統』 という言葉。


この辺りの伏線が上手いこと繋がっていくと面白くなりそうですが、最終的にはとがめが父親の仇の息子である七花を
どうするか、でしょうね。今回を見てもとがめの方が七花に対して依存しちゃってる感じですし。



―― 第九話 「王刀・鋸」 (了)




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