2ヵ月半ぶりの連載再開。天江衣 : 168200、宮永咲 : 105700、加治木ゆみ : 90300、池田華菜 : 35800。
龍門渕高校の圧倒的リードで、大将戦もいよいよオーラスに突入。
それぞれの思いが交錯する、大将戦最終局。
ラス親のかじゅは衣に役満直撃で逆転可能。まずは 「和了り続ける限り…負けることはない――!!」 と気合十分。
一方逆転優勝は絶望的な状況の風越・池田。それでも 「あたしのすべきことは何か」 を考え、最後まで勝ちを諦めない。
その気持ちが、四暗刻単騎ツモの見逃しとなって表れます。
あにはからんや―― 意外にも。全く思いがけない事が起こった気持ち。
衣にとって池田が四暗刻単騎で和了らなかった事は、全く予想外の出来事だった様子です。
そう考えると、池田が和了ることで試合が終わると思っていた衣は、次の自分のツモ番が回ってくる事を全く考えておらず、
この瞬間だけ今まで 「支配」 して来た場を支配することが出来ずに、その隙を突かれて咲に一筒を 「掴まされた」 と
言っているのかな、と。
自分の感覚通りに打って負けた事がないと言う衣を、藤田は以前 「(感覚に)打たされてる」 と表現していました。
感覚通りの打ち方をすれば勝てるなら、そこに衣の意思は必要無い筈。しかし感覚を超越して負けるかもしれない相手に
出会った事で、衣は初めて自分の意思 ― 感覚を信じるか、信じないか ― を選択する必要性に迫られることになります。
その 「迷い・乱れ」 こそが、藤田の言う 「ようやく麻雀を打ち出した」 と言う事なんでしょう。
衣 『衣と麻雀を打って…楽しい…?』
咲 『うん、いっしょに楽しもうよ!!』
今まで自分と打った相手が 「世界の終焉を見るような顔をする」 のを見てきた衣にしてみれば、咲のこの言葉はにわかに
信じられない思いでしょう。咲が衣の抱える背景を察した上で言ってるのか、単純に素直な気持ちを口にしただけなのか
は分かりませんが、咲のこの言葉はずっと孤独なままだった衣の心に、どんな変化をもたらす結果となるのか――…。
―― 第51局 「迷乱」 (了)
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