めいびい氏原作のアニメ 「黄昏乙女×アムネジア」 の第1話、「幽霊少女」。原作既読です。
視聴する前までは、当然貞一と夕子さんの出会いにあたる、原作の 「乙女心と夕の空」 から始まるものだと思ってたので、
いきなりももえが怪異調査部の部室でレポートを書き始めた時は、1話を見逃したのかと思ってちょっと確認しちゃいました(笑)。
ということで、原作とは少し時系列を変えて、さらにオリジナルエピソードから始まるという意表を突いた形になってます。
この辺は、全12話しか無いということらしいので、メインキャラクターの出番を前倒しさせるという意図もありそうかな。
特に、霧江は普通に話を進めると、出番が来るのは4話か5話くらいになるでしょうしね。
その分原作未読の場合は、このアニメがどんな内容なのかさっぱりわからないと思いますが、とりあえず1話はキャラクターの
紹介だけに費やした感じでしょうか。一応最低限の情報として、夕子さんが幽霊であること、そしてももえには夕子さんの姿が
見えていないこと、それと夕子さんがお茶目で少し嫉妬深い性格であることなんかは、伝わるんじゃないかと思います。
原作は 「学校の怪談話」 から始まることもあって、全体的にダークな雰囲気とノスタルジアを感じさせる部分がありますが、
アニメ版はテンションの高いももえを進行役に据えていたこともあって、かなり明るい雰囲気が流れてました。
AパートとBパートで、同じシーンを二回繰り返して、夕子さんを画面に登場させるか、させないかを切り替えるという演出は、
アニメならではの表現方法として、それなりに効果的だと感じました。
特に、夕子さんの姿が見えずにポルターガイスト的に物だけ動いてるってのは、漫画で見ても分かり難そうな気がしますし、
貞一とももえそれぞれの視点から、夕子さん (の居る場所) がどう見えているかというのは、分かり易かったのではないかと。
たぶん次回から、原作通りの時系列に戻るんだと思いますが、今回原作の 「一ノ怪」 のエピソードはやっちゃってるので、
そこだけ飛ばして進める形になるでしょうか。でも、本来原作の 「一ノ怪」 の時点では、霧江は登場してませんでしたから、
原作で霧江の登場する 「四ノ怪」 あたりの話も、少し前倒ししてやっちゃうのかもしれないですね。
まぁ、はっきり言えば夕子さんを可愛く見せてくれれば、とりあえず満足出来るタイプのアニメなので (笑)、原作の雰囲気を
大きく崩したり、七不思議を解明していく順番に矛盾が出たりしなければ、多少時系列が前後しても、少しくらい羽目を外した
感じになっても、個人的には問題ないと思ってます。
あとは、最終回までにどこまで話を進めるつもりかにもよりますけど。
はらみー (夕子さん役の原由実さん) は貴音のイメージが強くて、もっと低い声になるかと思っていたので、実際に聞いて
みるまでは夕子さんの声でイメージ出来なかったんですけど、全然杞憂でした。聞いてみたら夕子さんに合ったトーンで、
すんなりと夕子さんの声として聞くことが出来ました。
キャラクターも原作のイメージが出せてると思いますし、映像的には逢魔時の色使いも綺麗でした。
1話はまさかのギャグアニメっぽくなってましたが、今後はシリアスでホラーな部分にも期待したいと思います。
―― 一ノ怪 「幽霊乙女」 (了)
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