アイドル育成シミュレーション 「THE iDOLM@STER」 のTVアニメ第十八話。
今回はアイドルからプロデューサーに転身した律ちゃんの最大の見せ場。アイドル・秋月律子が一夜限り(?)の復活です。
シークレットライブに向けて、レッスンにも気合が入る竜宮小町ですが、律子の厳しい指導に不満げな伊織と亜美。
二人が事務所で律子のしごきに文句を言っている時、貴音がいち早く怒りのオーラをまとった律子の存在に気づいて、
じりじりと後ずさってるのが笑えました(笑)。貴音でも気圧されることがあるんだなぁ。
普段は 「鬼軍曹」 などと呼ばれている律ちゃんですが、アイドル時代からの熱狂的なファンの話になった時に、
珍しく顔を赤くして照れてる姿は新鮮でした。しかし1年でここまで変わるか、というくらい初々しい写真ですねぇ…。
あずさは、レッスンが終わってからずっと熱っぽい様子でしたが、翌日病院に行ってみると流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
だったことが判明します。画面ではとてもアイドルとは思えないような顔になっていて、何となく笑えるあずさですが、
実際大人になってからおたふく風邪になると、かなり大変だと聞きます。
そんなあずさの代役として、伊織と亜美が白羽の矢を立てたのが、律子でした。歌を全部覚えていて、竜宮小町のことを
よく知っていて、ステージに立った経験があって、スケジュールも完璧に合わせられるという、確かにこれ以上ないくらい
好条件の揃った代役候補です。
でも、たとえ緊急事態とはいえ、アイドル復帰に難色を示す律子は、咄嗟の思いつきで以前竜宮小町に入りたがっていた
美希に声をかけてしまいました。しかし、律子がすぐに気づいたように、これはあまりにも都合が良すぎる申し出でしたね。
一度は美希の竜宮入りを拒んだ当人が、今度は出たくない自分の代わりに竜宮でやってくれと言ってるんですから…。
それでもその言葉をさらりと受け流して、『別に、やってもいいよ』 と言った美希は、あの騒動とライブを乗り越えて、精神的に
大きく成長したことを感じさせます。決して律子に対するあてこすりなどではなく、本心からやってもいいと思ってるんでしょう。
その上で、自分が入るより律子…さんが入った方が竜宮小町 「らしい」 と判断出来るくらい、今は自分中心な視点ではなく、
客観的な視点で見ることが出来ているようです。あずさが言ったように、律子、あずさ、伊織、亜美の4人で竜宮小町であり、
そこに美希が入り込む余地は最初から無かったんだと、今だからこそ理解出来るようになったんじゃないかと。
律子がアイドルとしてどのくらい知名度があったのかはわかりませんけど、ゲストとして登場した時の観客の反応を見る限り、
ほとんど知られていなかったようですね。13話のALL STAR LIVEの時の9人もそうでしたが、アイドル達が観客から
期待はずれ的な薄い反応をされるのを見せられると、切ない気持ちになります。まぁそれも狙いなんでしょうけど。
しかし、会場が盛り上がっていくにつれて、徐々に客席が緑に染まっていく演出は良かったですね。昔からのファンが声を
かけあって駆けつけてくれたというのも、それを招待したのが仲間の伊織と亜美だったというのも、凄く良かったと思います。
"アイドル" と "ファン" の理想的な関係の表現とでも言うのか、好きだったアイドルがたとえ表舞台から引いてしまっても、
第二の人生を歩んでいるその人を応援し続けていける、そして応援し続けて貰えるというのは、言葉で言うほど簡単なこと
ではありませんが、実現出来れば双方にとってそれはとても幸せなことでしょう。
それと、今回のためにボーカルをライブバージョンっぽく録り直してるみたいですけど、元々 「いっぱいいっぱい」 という
曲自体が、ライブではかなり盛り上がる曲なのもあって、ライブ独特の一体感みたいなものがよく出ていたのではないかと。
今回は961プロの横槍も無く、平穏無事に律ちゃんの魅力を発揮出来た良回だったと思います。
エンディングは 「魔法をかけて!」 でしたが、かなり久しぶりに聞いたのもあって、新鮮に聞くことが出来ました。
―― 第十八話 「たくさんの、いっぱい」 (了)
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