THE iDOLM@STER 第十話 「みんなで、少しでも前へ」



アイドル育成シミュレーション 「THE iDOLM@STER」 のTVアニメ第十話。
今回は961プロや876プロも登場する、オールスター回。そんな中で我らが765プロが見せるのは、強い絆と団結力。




いつも通りに取り残された(笑)小鳥さんの嘆き節から始まる第10話。
竜宮小町の活躍で知名度を上げ始めた765プロが出場するのは、「芸能事務所対抗大運動会」 。


『雪歩は黙ってて!』 と 「団結」 内の台詞も飛び出す中、運動神経抜群の響や、運動以外の部分で注目を浴びた
あずさなどの活躍で、イベントでの存在感を徐々に増している765プロ。


しかし、大手こだまプロ所属の人気アイドル、 「新幹少女」 のひかり、つばめ、のぞみに目を付けられてしまい、
ターゲットにされたやよいが、いわれの無い嫌味攻撃を受けて、いつもの元気を失くしてしまいます。



一見華やかに見えるアイドル業界ですが、そこは "芸能界" という世間離れした特殊な世界と、女同士の人気の取り合い
という陰湿なイメージから、裏ではドロドロした足の引っ張り合いが行われている…という構図も想像出来るわけで。


そんな業界の "負" の部分を体現する新幹少女に対して、業界の色に染まることなく、奇跡的に純真無垢な少女たちが
揃っているのが765プロでもあります。これは高木社長 (会長) の人を見る目が正しいということの証でもあるんでしょう。


まぁ、まだ染まりきるほどの業界経験値が無い、というのもあるのかもしれませんけど。



そんな765プロの中でも特に純粋なやよいは、世俗の穢れや人の悪意に晒されることには不慣れなんでしょうね。
だからこそ、経済界・社交界などで人間の醜さを見慣れているであろう伊織が、いつもやよいを見守ってるのかもしれません。


「父兄を見返したい」 という思いを持つ伊織にとっては、自分の力だけでアイドルとしての成功を収めることが重要なので、
「水瀬家」 の名前を使うことは本来プライドが許さないことだと思います。しかし今の駆け出しのアイドルでしかない自分に、
大手プロダクションに対抗する術が無いことも理解していて、不本意ながらこだまプロを黙らせる手段として、「水瀬」 の
名前を使ったのは、やはりやよいの泣き顔を見てしまったからであり、真の覚悟を見てしまったからでしょう。


それだけ765プロの仲間たちは、伊織にとって大切な存在であるということだと思います。



大手こだまプロの圧力にも屈せず、アイドルたちの気持ちを尊重したプロデューサーと、下手をすれば業界での立場を
危うくする可能性のある重大事に対して、新米プロデューサーの判断を尊重した高木社長は、大いに株を上げました。


そして最終種目の全員リレー。あずさ、雪歩といった運動に不向きな仲間を、響や美希などの万能選手がカバーする。
さらに、千早や貴音など本来運動が得意とは思えないメンバーも、必死に走って仲間にバトンを繋いでいく。


あれだけ前向きなやよいの心が完全に折れてしまっていることには、ちょっと驚きもありましたが、それでも伊織から
叱咤激励されて、やよいが必死に自分を奮い立たせる姿に、二人の守り守られるだけではない関係が見えて良かったです。


さらに限界を超えて走る真を見て、すっかり負け犬となっていたやよいの気持ちが、 『勝ちたい』 へと変化を見せる。
そうやって 「みんなで、少しでも前へ」 進んでいく姿が、今のアイドルとして成長を続ける、765プロ全員の姿と重なります。



今回は、876プロや961プロの面々も出ましたが、自分はDSも2もプレイしていないため、ほとんど馴染みがありません。
DS組はその後のラジオやイベントにもほとんど登場して来ないので、なかなか接する機会が無いというのもありますし。


ジュピターに関しては、今回もほとんど765プロと絡むことがありませんでしたし、そもそも作中で描写されていたように、
ファン層が全くと言って良いほど被っていないので、ゲーム版でライバルになると言われてた時も、いまひとつピンと来て
いなかったんですが…。アニメ版でも今後竜宮小町や765プロに立ちはだかる壁となり得るんでしょうかねぇ。


今回も最終対決での 「L・O・B・M」 や、エンディングでの 「GO MY WAY!!」 など、選曲が良かったです。
特に 「GO MY WAY!!」 は、「業界の枠に囚われずに、我が道を進む」 という今回の内容にもマッチしてたのではないかと。



―― 第十話 「みんなで、少しでも前へ」 (了)




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