大将戦は、次々にトップが入れ替わる目まぐるしい展開でしたが、遂に清澄が中堅戦以来のトップに躍り出ました。
このまま終われば、準決勝進出は清澄と永水女子の二校。しかし、咲が親番で何やら妙な動きを見せ始めました。
前回の東四局、石戸霞が支配する場を、得意の嶺上開花であっさりと打ち破って見せた宮永咲。
続く南一局では下家から をカンしてるので、何らかの理由で霞の支配が解けているのかとも思いましたが、南二局、
南三局では相変わらず絶一門の状態が続いているようなので、やっぱり巴かはるるに祓ってもらうまで切り替えられない
との言葉どおり、霞の “攻撃モード” は続いてるみたいですね。
だとすると、末原先輩が言ってたように、南一局は霞の支配が届かないような山の深い所まで進んだことで、染め手が維持
出来なくなったところを咲にカンされた…ということだったんでしょうか。ちょっと判断材料が少ないので、何とも言えませんが。
大将戦後半 南一局
清澄和了形
混一色A、役牌@ : 60符3翻 2000/3900
順位 | 選手名 | 学校名 | 学年 | 得点 | 得点差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 宮永咲 | 清澄 | 1 | 108100 | − |
2 | 石戸霞 | 永水女子 | 3 | 108000 | -100 |
3 | 姉帯豊音 | 宮守女子 | 3 | 93800 | -14300 |
4 | 末原恭子 | 姫松 | 3 | 90100 | -18000 |
しかし、咲はこれくらいの芸当はいつでも出来そうなのに、試合終盤になるまであまり本気を出してるように見えないのは、
覚醒するために何らかの制約があるのか、いつでも逆転出来るという余裕の表れなのか。そんなに点差が付いていなかった
とはいえ、一度はラス落ちまでしてますし、どうも途中まで手を抜いてるように見えちゃうんですよねぇ。
まぁ、咲なら点数調整はお手の物ですし、最後にきっちり勝てばいいというつもりなのかもしれませんけど、正直なところ
咲が考えてることはよくわかりません。
そしてもっとわからなかったのが、豊音を怯えさせるほどのプレッシャーを放ってまでやって見せた、嶺上牌ツモ切り。
これが、咲の手牌に変化を与えるためのカンではないとすると、考えられるのはカンドラを乗せることとかなんですけど…。
咲はカンを多用する割に、自分の手にカンドラを乗せることは無いので、それを考えると咲は王牌の中でも嶺上牌の4枚しか
支配出来ないように思えなくもないんですが、今回のカンで (多分) ドラになったのが、末原先輩がツモったばかりの 。
県予選決勝の大将戦では、後半南二局で咲がカンした時に、池田の手にカンドラが爆乗りして、その澎湃たる気運に釣られた
衣が池田に注意を向けた所を、咲が110符1翻で直撃するという悪魔のような所業をやってのけてました。
あれが故意だったとすると、咲は他人の手にカンドラを乗せることは出来る可能性があるんですけど、今回は霞の支配が
続いているとはいえ、完全に咲が主導権を握っている状態なので、末原先輩の手にカンドラを乗せる理由が見当たりません。
まさか準決勝を見据えて、一番扱いやすい末原先輩を2位に押し上げるために、手を高くして和了らせてやろうというつもり
でも無いでしょうし、それにトシさんのモノクルが反応して砕け散っちゃうほどの妖気を発してるというのが何なのかな、と。
というか、トシさんのモノクルって妖力探知機みたいなものだったんでしょうか。ハッちゃんが北家を迎えた時も、曇ったりして
塞に危険を伝えてたみたいですけど、咲のあまりにも強大な力に耐え切れずに、砕けてしまったということは、やはり普通の
モノクルでは無かったということなんでしょうか。トシさんが塞にそれを貸し与えた理由も知りたいところです。
塞の能力は消耗が激しいようなので、モノクルが反応した時だけ力を使えとか、そんな感じですかねぇ。
大将戦後半 南二局
清澄和了形
ツモ@、嶺上開花@、役牌@ : 満貫 2000/4000
順位 | 選手名 | 学校名 | 学年 | 得点 | 得点差 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 宮永咲 | 清澄 | 1 | 116100 | − |
2 | 石戸霞 | 永水女子 | 3 | 106000 | -10100 |
3 | 姉帯豊音 | 宮守女子 | 3 | 91800 | -24300 |
4 | 末原恭子 | 姫松 | 3 | 86100 | -30000 |
それと、末原先輩の 『ええなぁ』 という言葉の意味が何だったのかなぁ…と。
『こいっ』 という気合の後に、 をツモって
切りした時の台詞でしたが、目を閉じて汗をかきながら言ってることからも、
自分のツモが 『ええなぁ』 と思っているようには見えませんし、誰か他の相手 (咲?) を羨んでる言葉とも思えるのですが…。
最下位転落の責任を感じて、他人の能力を羨望してしまうほどに、凡人としての自分にコンプレックスを感じているんでしょうか。
とまぁ色々妄想して来ましたが、結局のところ今回は宮永咲というキャラは、未だに底が見えないところがあるんだなぁ、
と思わされる内容でした。今まではどこかふわふわした感じで、あまり感情を表に出さないように見えた咲ですが、やっと
(麻雀) バトル物の主人公らしくなって来たというか、ラスボスっぽくなって来たというか (笑)。
一時は嶺上開花だけで戦っていけるのかなぁ、と思ったこともありましたが、怪物二人をモノともせずにやりたい放題なところを
見ると、やっぱり 「牌に愛された子」 ってのは、怪物の中でもレベルが違う生き物っぽいですね。藤田が咲を 「牌に愛された」
と言ったのは、アニメ版だけでしたけど。
阿知賀編では、照お姉ちゃんも対戦相手に絶望を与えまくってますし、姫様も覚醒出来ればこのレベルなんでしょうかねぇ。
果たしてこのまま永水女子が2位通過して、準決勝で姫様の九蓮宝燈を見ることは出来るでしょうか。
―― 第98局 「驚異」 (了)
「咲-Saki-」 の画像の著作権は全て著作権者に帰属します : © Ritz Kobayashi/SQUARE ENIX
【関連記事】 咲-Saki- 第97局 「三麻」
【関連記事】 咲-Saki- 第99局 「真実」