「Angel Beats!」 第11話。ようやくこの世界における 「神」 の存在が見えて来たようです。
しかし最終的にこれは誰の物語になるんだろうなぁ…。
音無 『そもそも直井、お前はもう思い残すことは無い筈なんじゃないのか?』
直井 『僕はあなたと一緒に居たいんです』
今までほったらかしにされていた、夢を叶えたっぽい直井が消えない疑問について、やっと音無が聞いてくれました。
そして答えはどうやら音無と一緒に居たいから…ってことのようで、これを聞くとやっぱり模範的な学校生活を送ろうが、
生前の夢を叶えてしまおうが、消えるかどうかは本人次第って感じです。
ゆり 『別にその娘天使じゃないわよ?あたしたちと同じ人間よ。気づいてなかったの?』
音無 『じゃあカナデはなぜここに居る。生徒会長なんかしていて、なぜ消えなかった』
ゆり 『カナデなりのここに居る理由があるんでしょ』
そしてその事にもゆりは気づいていた、という事が明らかになります。カナデが人間だと知りながら消えない理由を全く
気にしなかったのも、「カナデなりの理由がある」 と察していたからのようで…。当然直井も知ってそうな気がしますが、
NPCに暴力を振るうなんて方法でバランスを取ってたのを見ると知らなかったのかなぁ?
SSSのメンバーも、この世界に残るための 「神に抗いたい」 という大義名分さえ与えておけば、模範的な学校生活を
送ったところでこの世界に居残っていられる可能性が高そうな気がしますけど、ゆりはそれに気づいてるくせにあえて
天使に逆らうような行動を取らせていたってことでしょうか。
ゆり 『こうした危機に瀕する中、この死んだ世界戦線に別の思想を持つ者達が現れ、戦線を新たな道に導こうとしてる』
ゆり 『その道は現在のこの世界における危機回避のひとつの選択肢にもなりえる』
さらに、ゆりは現在音無たちがやっていることに気づいていて、それを認める発言をします。でもゆり自身はそういう道が
ある事を以前から知りながら、自分からその道を提示することは一切して来なかった訳で、音無たちがやっている事で
魂が報われると信じていないか、否定的な考えを持っているかのどちらかだと思っていただけに、かなり意外でした。
岩沢が消えた時にもその理由をSSSのメンバーに伝えていなかったし(実際直井に言われるまで日向も知らなかった)、
どうして今まで 「夢を叶えれば成仏出来る」 という情報を一人で抱え込んできたのか、今になってその情報を伝える気に
なったのは何故か。今の危機的状況を回避する手段として、不本意ながら認めることにした、という感じなのかなぁ…?
カナデが人間だという情報も今まで隠していたという秘密主義に、正直何の意味があるのかがさっぱり見えてきません。
…と言うか、そもそもカナデを 「天使」 だと勝手にでっち上げて攻撃をしかけてたのもお前だろ、って話なんですが。
ゆり 『あたしはいつだって勝手だったし、あなた達を守れやしないし、あたしがしたいようにするだけよ』
これだとゆりが自分で言ってる通りに 「勝手に」、「したいように」 してカナデを含めたみんなを巻き込んで来ただけにしか
思えないんですよねぇ。もう少しゆりの取った行動に説明が欲しいところですが、この作品の全てに理屈や道理を求めると
「こまいことは気にするな」 になりそうだし、ある程度ファジーに考えとく必要があるんでしょうね。
ゆり 『今の問答だけで十分よ。何が起きたかわかったわ。彼、NPCになっちゃったのよ』
大山 『NPCってことは魂が無いっていうこと?じゃあ彼の魂はどこに行っちゃったの?』
ゆり 『それを喰われちゃったんじゃない?』
藤巻 『これじゃ、天使に消されちまった方がまだマシじゃねえかよ』
そして前回から出て来た 「影」 はどうやらNPCが変容した姿であり、人間の 「魂」 を喰ってNPCにしてしまうようです。
藤巻が言ったように思わせるのが目的なら、音無やカナデのやっていることを支援する行動という事も考えられそうです。
実際 「神に抗う」 一択だったゆりに、音無たちが提示した道を選ぶのも自由だと言わせたわけですし。
ゆり 『あの変容…。あの娘と同じように、もしNPCがプログラミングにより書き換えが可能だとすれば、あのソフトを使ってNPCを影に変えて私達を襲う。そんな神様きどりのふざけた真似をしているやつが今、この世界のどこかに居るってこと』
そのNPCを 「影」 に変容させるのが、カナデが使っていた 「Angel Player」 らしいのですが…。あのソフトってカナデだけが持ってるのかと思ったら、図書館のPC全部にインストールされてるような汎用ソフトだったのか…?
それともNPCに割り振られたPCに 「Angel Player」 をインストールして使うためにPCを盗む必要があるってことか。
しかしゆりが自分で 「神様気取り」 と言ってるように、相手は本物の 「神様」 では無いってことになるんでしょうか。
だとするとこの事件の黒幕を探したところで、ゆりの 「神に抗う」 という目的を達することにはならなそうですけど、
どうやったらゆりの夢が叶うのかも分かりませんしねぇ。
守れなかった妹達の代わりに誰かを守ることが出来れば、ゆりは報われるのかなぁ…?
この世界の仕組から言えば、ゆりの妹、弟や音無の妹がこの世界に居てもおかしくは無い筈なんだけど。
―― EPISODE.11 「Change the World」 (了)
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