西尾維新氏原作の 「刀語」 第六話。原作は未読です。
今回の相手は蝦夷の壱級災害指定地域である踊山で暮らす少女。凍空一族の最後の生き残り、凍空こなゆき。
今回の相手こなゆきは、今までにない全く敵意を持たない相手だし、見たまんまの子供ってことで、さすがにこの娘との
殺し合いは無いだろう…と思ってたら、真庭狂犬に憑依されてちょっと嫌な予感が。
感受性が育ってきたと思っていた七花も、殺す事には躊躇しないというような口ぶりだったのでなおさらでした。
でも結果的に七花が上手く残留思念だけを倒してくれたので、最後はホッとしました。
いくら何でもこなゆきみたいな子供を、主人公が殺しちゃうところは見たくないですからねぇ。
七花は感受性と共に自分で考える力もつけていたようで、とがめの命令通りに動くだけの 「刀」 から 「人間」 へと、
予想以上の成長ぶりを見せているようです。
実は壱級災害指定地域は 「踊山」 では無く 「凍空一族」 のために指定されていたと否定姫が言った通り、凍空の唯一の
生き残りであるこなゆきには天然の強さがありました。それは錆白兵にすら無傷で勝利した七花に黒星を付けた位だから
疑いようも無い…とは思うんですが、どうも凍空一族が壊滅したのはお姉ちゃんの仕業っぽい?のが気になります。
真庭の情報によると、陸奥の死霊山を壊滅させたのもお姉ちゃんみたいですし、二人に合流しないで独力で刀集めを
遂行してるようです。でも凍空一族を壊滅させておいて鎚を持っていかなかったのを見ると、さすがのお姉ちゃんでも
鎚を持てる程の怪力は無かったってことなのか。七花達が来てるという情報を聞いて置いてった可能性もありますけど。
そして今回は真庭の生き残りも勢ぞろい、と同時に、さらに二人の頭領を失う結果になりました。
まぁ鳳凰のために犠牲になった川獺はともかく、狂犬の方は 「死霊山を半時で壊滅させた化物」 の話を聞いた上で
鳳凰に 「お前に動いてもらうしかない」 と言われてた割には案外な実力だった気がします。
それだけ七花が強くなってるということなのかもしれませんけど、「記憶」 だけではどうにもならなかったってことなのか。
逆に鳳凰の方は更に不気味さが増してると言うか…。前回自分の左腕を切ったのに続いて、今回も川獺を切り捨てたり。
もしかして 「鳳凰」 = 「不死鳥」 という世界観で、一度殺した者を再生出来たりするんでしょうか。
何にせよお姉ちゃんが動いてると分かったことで面白くなって来た…と思ったら、いきなりナレーションで 「姉殺しを経験」
とか言ってるし。そんな大事な結果を先に宣言しておくのはちょっとどうかと…。
「日本最強」 の錆白兵に続いて 「人類最強」 っぽいお姉ちゃんをこんなに早く相手にするってことで、物語的なラスボス
は誰になるんでしょう。鳳凰?右衛門左衛門?それともまだ他に最強が残ってたりとか?
否定姫が何を企んでるかもまだ分かりませんし、折り返し地点に来てもどんな結末になるかが見えてきません。
―― 第六話 「双刀・鎚」 (了)
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