扉絵は制服+カーディガン姿の姫様と、面を被ったハッちゃん。巴以外が制服を着てるのは初めて見ます。
しかし稲妻が光る背景の異様な雰囲気の中に女子高生という組み合わせが、ある種のミスマッチ感を漂わせてますね。
ここが女仙だけが住む仙境 ―― 霧島神境ってことでしょうか。
オーラスで3位に転落し、落ち込むタコスを慰める部長。何か既視感を覚える構図ですが、県予選決勝の先鋒戦終了後に
同じようなやり取りがありました。試合中は合宿での特訓の成果を見せて、成長したところを見せていたタコスでしたが、
順位的には県予選より下という結果に…。それでも泣き出すことが無くなったのは、精神的な成長と見て良さそうです。
試合前に 「長野のレベルが落ちてるだけ」 と言った記者を見返したかったところでしょうが、部長が大健闘と言う通り、
姫様を相手にしてこの程度の点差で済んだのは、僥倖と言って良いと思います。
ただ、仮に永水女子と一緒に二回戦を突破することになれば、準決勝で姫様との再戦が待っているわけで、二回戦から
準決勝までの中一日では、さすがに策士の部長も姫様対策を立てることも出来ないでしょうから、どう対処するのかなと。
覚醒した姫様とまともに戦ったら勝負にならないのは、オーラスを見ても明らかでしょうし。
それ以前に、対戦相手を徹底分析する末原先輩と違って、部長は相手云々を気にせずに部員の戦術レベルを上げる方針
…って感じなのかな?そういえば末原先輩は姫様の能力をどう分析していたのか、ちょっと知りたかった気がします。
そして始まった次鋒戦。やっとまこの見せ場かと思いきや、県予選と同様そのまま今回限りで終わっちゃいました(笑)。
今まで語られてきたまこの特性としては、現在の卓上と子供の頃から見て来た膨大な対局の記憶を符合させることで、
危機的な状況を察知して最良の手を打てる…という風に捉えてましたが、『この感じ、昔からあまりハズれたことがない』
というセリフを見ると、「記憶」 よりも 「感覚」 で打ってるように見えて、まこにもオカルトっぽい雰囲気が漂ってきました。
卓上の嫌いな顔 ―― 不利な状況を、好きな顔に歪ませるという表現を見ても、相手に向いた流れを察知して副露で
流れを変える、井上純の打ち方に通じる部分があるような気がします。それに、メガネをかけたままでも普通に危険を察知
してましたし、染め手が得意という設定も出て来ませんでしたし、だいぶ既知のまこの打ち方とイメージが変わりました。
続いて、シード校・永水女子の次鋒として登場した狩宿巴。姫様がお目覚めの時は 『3万点差くらいは覚悟した方が〜』 と
余裕を見せていましたが、県予選前年度優勝校の次鋒として登場した龍門渕のともきー同様、見せ場も貰えないまま終局。
しかもまこに振り込みまで見せてしまい、神秘の永水女子の一員にしては少々期待はずれと感じさせる結果でした。
次鋒に巴が出て来たことで、この後の永水のオーダーは、中堅:春 ⇒ 副将:ハッちゃん ⇒ 大将:霞の順で決まりかと。
しかし、巴が初登場時に一人だけ制服を着てた理由は、結局何だったんですかねぇ。
全国52校の五指に入る強豪、姫松の次鋒は真瀬由子。今まで名前が出て来なかったのも然もありなんという感じで、
こちらも全く見せ場無し。『○○よー』 という口調でキャラが立ちそうな部分もあるだけに、今後は控え室のにぎやかし
としての活躍を期待しようかなと。まぁ、1回扉絵キャラとして登場させてもらっただけでも、まだ優遇されてる方ですね。
姫松はここまで激戦区大阪の代表としての片鱗を全く見せられてません…。副将戦には和とハッちゃん、大将戦には
咲と霞が居ることを考えると、次の中堅戦の洋榎主将が一番見せ場を作れるチャンスになりそうですが、どうでしょうか。
末原先輩は副将でも大将でもたぶん負けにくい麻雀を打ちそうですけど、かじゅ的な立ち位置になりそうな気がします。
そしてキャラとしては由子以上に良さそうで、人気も出そうだったエイスリン・ウィッシュアートが宮守の次鋒として登場。
由子が 『キーウィ対策』 とか言い出したので何のこっちゃと思ったら、ニュージーランドからの留学生ってことでした。
前回見てて喋れないキャラなのかと思ったら、「日本語が」 喋れないだけだったらしく、絵を描くのはコミュニケーションの
補足手段のようです。でも言葉が通じてるってことは、日本語の聞き取り(リスニング)は出来るってことなんでしょう。
白望の 『おんぶ』 とかも通じてるくらいですからね(笑)。
エイスリンは詳細不明ですが、ほとんどの局を彼女が和了るという特性があり、門前で13巡目までに聴牌することが異常
に多く、地区大会の和了率は全国1位とのこと。白望によると 『自分の夢 ―― 理想の牌譜を卓上に描き出す』 そうです。
こうしてそれぞれの特性を見て考えると、次鋒戦はエイスリンが卓上に描き出す理想の絵(牌譜)を、まこが自分の好きな
絵に描きかえる攻防が行われていた、ってところでしょうか。永水と姫松の2人は最初から完全に脇役扱いだったようです。
ただ、エイスリンの描いていた 「絵」 が見えなかった分だけ、まこの強さがあまり伝わって来なかった気はします。
さて、まこがどれ位勝ち越したのかわかりませんが、順位は1位:清澄、2位:宮守、3位:永水、4位:姫松でいいのかな?
あまり早い段階でトップに立ってそれをキープすると、最後は逆転されるって構図が見えてきますが、どうなることやら。
次回からは一方的に因縁の対決となっている(笑)、部長対主将の戦い。ただ、一番わからないのが、永水の春ですね。
『トバされなければなんでもいい』 という言葉は、巴同様に口だけとなるのか、それとも永水女子のジョーカーなのか。
今号は合併号で正月明けは休みかと思ってたら、合併号じゃなく次号も1月7日にちゃんと発売されるようです。
しかし付録のカレンダーに、何で咲-Saki-が入ってないんですかねぇ…。まぁ描いてる暇が無いだけかもしれませんけど。
―― 第75局 「奪回」 (了)
「咲-Saki-」 の画像の著作権は全て著作権者に帰属します : © Ritz Kobayashi/SQUARE ENIX
【関連記事】 咲-Saki- 第74局 「神鬼」
【関連記事】 咲-Saki- 第76局 「不安」