原作:岩井恭平氏、作画:刻夜セイゴ氏のSFアクション漫画、「Oz-オズ-」 の第2巻。
掲載誌は 「月刊コミックアライブ」
【収録話】
#04 : 「銀の靴 II」 | #06 : 「接近」 | #08 : 「開戦」 |
#05 : 「hacker」 | #07 : 「交錯」 |
まず冒頭の回想で、ユーリが現実逃避気味なのは子供の頃の飛行機事故(?)が原因っぽいことが判明します。
この事故で両親を亡くしたことにショックを受けて、 「誰も壊れない」 GAIAに接続し続けてるってところでしょうか。
だからこそユーリは、誰も壊れない筈のGAIAで誰かが傷つくことを見過ごせない――ってのもあるかもしれません。
そして 「人形遣い」 と呼ばれるOzカード 「Tin man」 の所有者、「警視庁特別捜査室」 の室長・金堂アデルが登場。
金堂は 「現実世界と変わらなすぎるGAIA」 に不満を持っているようで、どうやらそれは病気で病室から出られない妻と
何か関係がありそうです。現実世界に似ていれば似ているほど、新世界(GAIA)で妻が 「不要」 とされた時の喪失感が
大きくなる…ということなのか。金堂の目的は、GAIAの創造主に対する復讐…といったところのようです。
その金堂率いる特別捜査室が調査しているのが、GAIAプロジェクトのトップメンバー 「賢人」 の変死事件。
死亡した賢人がOzカードを持っていたことと、膨大なマネーを横領していたことから、単行本のカバー下に書かれている
「ある女性研究者の録音記録」 の 「女性研究者」 というのが賢人だと思われます。研究者が持っていたカードは
「人を操る」 と言っていたことから 「Tinman」 だと思われるので、金堂が研究者からカードを奪ったってことでしょうか。
そしてドロシーは凄腕のハッカーであることが明かされてます。賞金首を捕まえたことがあると言われる 「セキュリティ部」
を手玉に取るほどの実力。しかしハッキング後にめまいを起こして倒れかかったのは、何かの伏線かもしれません。
「Ozカード」 にはまだユーリ達の知らない機能があるらしく、ハルハルが 「マニュアルにはない例の機能」 と言ってます。
その機能を知ってたらプログラムを連続で使ったりはしない(?)ってことみたいですが…。
ハルハルが使っているマネーは 「みんな」 とやらが集めてくれたらしく、故郷は武力紛争が起こってる地域っぽいです。
どうやらGAIAで平和に暮らしている連中を敵視してるようですが、話の流れからすると奪われたのは 「平和」 ?
GAIAが生まれたことによって、平和が奪われたことに復讐するため、Ozカードを集めている…ということになるんでしょうか。
でも、Ozカードを独占して得られるものだとしたら、やっぱり奪われて取り戻すのは 「金」 になるのかなぁ。
2巻は 「戦闘準備」 と言った感じの内容で、所有者同士の直接バトルは有りませんが、「Girl」、「Lion」、「Tin man」 の
所有者がそれぞれの思惑を持って動き出しています。次巻からはOz使い同士の直接対決が始まりそうですね。
「Ozカード」 の名前の付け方から言って、少なくてもあと一つ 「Scarecrow」 のカードは存在すると思いますが、
それぞれの所有者が欲している物なんかも、「オズの魔法使い」 に掛かってたりするんでしょうか。
―― Oz-オズ- 第2巻 (了)
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