「デート・ア・ライブ DATE A LIVE」 原作:橘公司 |
第3話 「空分かつ剣 (つるぎ)」。脚本:白根秀樹、絵コンテ・作画監督:沖田宮奈、演出:安藤貴史、作画監督協力:古川秀樹
「富士見書房40周年記念アニメ」 と銘打たれた、「デート・ア・ライブ」。原作は未読です。
『精霊・十香 ―― 異世界より現れ出づる、謎の少女。その無垢なる食欲に、断固抗うか、愛を以って食べさせるのか』
『今、士道の財布が試される』
これは2話のナレーションのセルフパロディになってますが、三石琴乃さんの厳かな語り口と、バカっぽい内容とのギャップに、
いきなり笑わせてもらいました (笑)。
ということで、「デート」 の意味もわからずに士道の誘いに応じた十香でしたが、初登場時の幻想的な雰囲気は何処へやら、
すっかりおバカなハラペコキャラに変貌し、 「無垢なる食欲」 全開で食べまくります。しかし、士道の財布が試されたりする
ようなことは無かったようで、代金は全てラタトスク持ちのようですね。
きなこパンやフランクフルトをバクバク食べたり、ゴミを捨てて士道に撫でてもらおうと、頭を向ける十香がやたら可愛いです。
それになんか、頭のリボンもぴこぴこ動いてるし。
そんな二人を建物の見つめる鳶一折紙。十香を追って来たというよりも、士道をストーキングしてたら偶然十香と一緒に居る
所を目撃した…という感じに見えましたが、実際のところ折紙って士道のストーカーでもやってるんでしょうかね。
十香は生まれて初めての “デート” を通じて、この世界の美しさを知り、人間の優しさを知ってしまったことで、逆にその世界や
人間達を、自分が傷つけてしまう可能性がある事を自覚し、精霊である自分という存在への否定へと思考が向いてしまいます。
今回は発生しなかった 「空間震」 が、次も起こらないとは限らない ―― と。
ただ、『帰って眠りに着けば、私の意思ではどうにも出来なくなる』 という言葉から、やはりこの世界への顕現は、精霊の意思に
よって起こるものではない、ということのようですね。
『他のやつらがお前を否定するなら、俺はそれよりずっと強くお前を肯定する!』
そこで、十香を肯定する士道の言葉が男らしくて格好良かったのですが、一発の凶弾が全てを台無しにしてしまいました。
まぁ、標的と接触している一般人 (士道) が居る状況で、ASTのお偉方が一般人の身の安全の確保もせずに狙撃許可を
出したことには疑問が残るんですが、これは精霊を倒すためなら人命をも軽視するというASTの方針なのか、折紙の狙撃
能力に絶対の自信があったということか。
でも、前回のバトルシーンを見る限り、ASTの攻撃は全部十香のバリアに弾き返されていましたが、十香が “甲冑” を着て
いない状態や不意打ちならば、ASTの持つ武装でも精霊を傷つけることは可能、ということなんでしょうかね。折紙のバリアも
十香の暴走攻撃を完全に防ぎ続けてましたし、一応人間の兵器開発能力も捨てたものではないようです。
『世界は、私を否定した!』
そして、この世界の人間達に自らの存在を否定され、唯一無二の親友を失ってしまった十香の暴走。
前回、『士道なら1回くらい死んでもすぐにニューゲーム出来るから』 という琴里の台詞が気になってましたが、どうやら言葉通り
の意味だったようで、これはつまり士道が人間ではない…ということになるのかどうか。まぁ、ニュアンス的には 「ニューゲーム」
と言うより 「コンティニュー」 と言った方が正しそうな感じでしたが。
それに、士道が十香に “キス” することで、十香が制御に失敗した膨大なエネルギーを消失させたりとか、ついでに十香が
纏っていた甲冑も消してましたし、士道は 「精霊」 が発生させた余剰エネルギーを、吸収出来る存在とかそんな感じなのかな。
ただ、それで生き返る理由がわかりませんし、『1回くらい』 と言ってるので、“2回目” は無いということかもしれません。
しかし、折紙は自分が 「殺してしまった」 人間が目の前で生き返ったことに対して、驚いたりしてないんですかねぇ…。
それとも、士道が生き返った理由を知ってたりするんでしょうか。
―― 第三話 「空分かつ剣 (つるぎ)」 (了)
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