脚本:長谷見沙貴氏、漫画:矢吹健太朗氏の学園ラブコメディ 「To LOVEる ダークネス」 の第2巻です。
掲載誌は 「ジャンプスクエア」 。
【収録話】
第5話 : 「Uneasiness〜安らぎと不安〜」 | 第8話 : 「A Man?Woman?〜変わり行くもの達〜」 |
第6話 : 「True smile〜過去と友達と笑顔と〜」 | 番外編 : 「Pollen plan〜危険な妹情事〜」 |
第7話 : 「Worry〜その想い…つなぐもの〜」 |
舞台裏で進行する、モモの 「ハーレム計画」 とメアの 「ダークネス計画」。
お互いに相容れることの無い計画であるために、反目しあう状態が続くのかと思っていましたが、メアの主張からすると
ある一点を除けば、二つの計画が対立する理由にはならないということのようです。
つまり、ヤミを篭絡してハーレム計画に取り入れることさえしなければ、メアの立場上は問題無いと。
そして仲良くなるためならば、モモのハーレム計画を手伝ってもいいとまで言ってます。
ただこれは、マスター(ネメシス)の意図を外れたメアの独断でしょうけど、これまでのところネメシスは、メアに監視くらい
しかさせてるように見えませんでした。しかしヤミがメアを ”人の道” に導こうとしている(…とネメシスの目には映っている)
のを見て、「やり方を変える必要がある」 とのことなので、今後は別のアプローチでヤミに関わってくるのかなと。
徐々にシルエットから実体が見えてきたネメシスは、結構若い女のようですね。
「変身 ”闇”(トランス・ダークネス)」 というのは、文字通りトランスの一形態なのか、別の意味合いを持っているのか。
心の内に深い闇を宿しているというメアですが、ダークネス計画には金色のヤミが必要ということらしいので、
結局この計画においてメアの持つ役割ってのは、どこにあるんだろうなぁ…。ヤミを本来の姿に戻すためだけの ”駒” として
扱われてる可能性もあるんでしょうか。
そのメアは、ヤミの言葉の影響かずいぶん 「人のぬくもり」 に興味を持ち始めたようです。
モモに対して 『仲良くしよ♥』 と申し出たのも、その表れでしょう。
ヤミがリトやララと出会い、美柑と友達になることで孤独から解放されたように、メアもリトやヤミと出会い、
そしてナナという友達を得たことで、大きく変化を見せて来ました。特にナナが危険に晒された時は、自分の正体が
バレてしまってでも助けたいという気持ちを持つほどまでに友情を感じていたようで、さすがにこれは意外でした。
1巻の時点では、この物語におけるナナの役割が見えてこなかったんですが、メアの意識を変える存在として大きな役目を
持っているようですね。美柑が友達としてヤミの意識を変えたように、メアの中ではナナが大きな存在となっていくのかなと。
変わったといえば、ヤミの変わりようも相当なものです。美柑に相談出来ないことまでリトに相談して、さらにリトの助言に
冗談を返して極上の笑顔を見せたり。自分の命に代えてでも、トラブルに巻き込んでしまった美柑を助けたいと願ったり。
メアの ”姉” として、メアを人の道に導こうとしたり。以前のヤミからは考えられないような行動が見られます。
ヤミを変えた理由のひとつは、やはりリトの行動でしょうね。普段は頼り無さそうに見えて、実際頼りにならない部分が
多いんですが(笑)、困っている人を見かけると体を張ってでも助けようとする。今回も、美柑を盾にされて思うように
戦えないヤミのために、自分を囮にして2人を逃がそうとしました。
それに、ヤミやナナの相談に乗って的確な助言をしてやるなど、実際に頼りになる部分も見せています。
かつてララがそうだったように、リトの周りに女の子が集まってくるのは、リトの優しさと無関係では無いんでしょう。
その他のキャラでは――。相変わらず出番は少ないですが、春菜に少し積極性が出てきました。
でも、そのままリトとくっついちゃうと物語としてハッピーエンドを迎えちゃうので、関係が進展することは無さそうです。
そして今回は、 『私もサボれば良かったかも』 とか 『マジメぶっちゃう』 とか、実はマジメじゃない一面も?
根っからマジメな性格の唯と違って、春菜は周りが見てる自分のイメージに合わせちゃう部分があるってことなのかなぁ。
前作から読んでても、実は春菜の性格ってうまく掴めてないのかも…といまさらながら思います。
唯の方は相変わらず見事なツンデレっぷりですが、2巻では出番も少なめで、個人的に唯が好きなのでちょっと残念。
順調にモモの策略にハマりつつあるのが美柑。以前は ”妹” という立場上の問題もあってか、あまりお色気要員として
積極的に起用されることは無かった気がするんですが、今回の番外編などを見ると、完全にリトのハーレム候補の一人。
年上でも宇宙人でも誰とでも仲良くなれるイメージの美柑ですが、モモに対しては完全に警戒心バリバリになってます。
仕舞いにはモモのことを 『あの女』 呼ばわり(笑)。メアのことも 『変な人』 と認識した、美柑の苦労は続きそう。
そして最後にワケありげに登場したルン。アイドルになってからめっきり出番も減ってましたが、久しぶりに大きく関わって
来そうな雰囲気を見せてます。モモのハーレム計画に同調するかはともかく、リトが好きだと公言してるうちの一人では
あるので、場合によってはモモの敵にも味方にもなり得る存在ですね。果たしてどちらに転ぶのか。
―― ToLOVEる-とらぶる- ダークネス 第2巻 (了)
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