輪廻のラグランジェ Season2 第四話 「再会の町、鴨川」



「輪廻のラグランジェ Season2 」 の第4話。
原作・制作協力:Production I.G、総監督:佐藤竜雄氏、監督:鈴木利正氏、シリーズ構成・脚本:菅 正太郎氏


「再会の町、鴨川」 シナリオ:菅正太郎氏、絵コンテ:中原れい氏、演出:上坪亮樹氏




今回は “椅子” の演出に装飾が加えられてますね。ランとムギナミの椅子には、それぞれディセルマインとヴィラジュリオを表す
と思われる鳥がとまり、まどかの椅子にはユリカノを表すと思われる花が置かれています。


ユリカノに兄であるヴィラジュリオの記憶が無いということは、単に幼児退行していたり、最近の記憶のみが抜け落ちてるという
わけではなく、今持っている記憶はまっさらな状態から、ディセルマインが与えた記憶でしかない…という感じでしょうか。


恐らく、「本当の記憶」 は、まどかが輪廻解放中に会ったユリカノが持っているんでしょうから、未だに輪廻の輪に囚われたまま
なんだと思います。つまり、輪廻を開いて “心” を輪廻に囚われたユリカノの器に、ディセルマインが自分に都合のいい記憶を
植え付けて、ヴィラジュリオに対する切り札として隠し持っていた、と。


ユリカノがディセルに懐いてるのは、インプリンティングとでも考えれば良さそうですけど、ゼロから作られた記憶にしては成長が
早すぎる気もしますね。その反動が 『この間のように、また気分が悪くなる』 という辺りなのかな。



しかし、ユリカノは今まで “実体” としては登場していませんでしたが、実はほとんどのキャラクターと深い接点がある、重要な
キャラクターなんですよねぇ。


実兄であるヴィラジュリオはもちろん、子供の頃会った事があるラン、ヴィラジュリオのもう一人の “妹” であるムギナミ、それに
ダメトリオにとっては、アカデミー時代の教官であり、地球までやって来た理由がユリカノに深く関わっているようです。


まどかは、輪廻解放時に二回ユリカノに会っていますし、たぶんアステリアもユリカノが 「ミリティア・ゾデア」 を引き起こした時に
会ってると思うんですけど、ほとんど “今の” ユリカノとは無関係と思っていいんでしょうね。


ディセルがモイドとの会話で 『収穫もあった』 と言ってるのは、まどかが口走った 『前のこと (輪廻を開いた時に会った事)』
でしょうけど、アステリアもその話を遮るように会話を打ち切らせたので、アステリアにとってもそれは知られたくないことだった
のかなと。



まどかは 『思い立ったら即行動』 のフットワークの軽さで、ユリカノに直接会いに行ったり、自分がデ・メトリオとレ・ガリテの間で
特別視されてるのを知った上で、ほとんど初対面のディセルマインのシャトルに乗り込んじゃうところは、相変わらず度胸がある
というか、後先考えてない感じですが、それだけ 「ランの兄」 としてのディセルマインを、信用してるということでもあるのかな。


しかし、まどかの偽名が “サークル ”(円…まどかと読める) で房総弁 (?) なのはともかく、何でムギナミが “スズキナミエ”
で京都弁なんでしょうね。ムギナミのセンスみたいですけど、まどかの服装はランに 『可哀想』 とまで言われてるし(笑)。


イゾ達は、真剣に鴨川の心配をしていたり、オービッドを投網の干し台に提供してたりと、完全に鴨川に馴染んじゃってますね。
でも、ヴィラジュリオを除けば一番ユリカノに近い立場の筈なのに、置いてきぼりを食らう辺りは、やはり 「ダメトリオ」 かなと。



まぁ、そんなほのぼの気分では済まないのが、妹を人質に取られたも同然のヴィラジュリオですが、最後に見上げていた
オービッドは、アルヴィリウムともちょっと違うようですけど、デ・メトリオの新型オービッドなんでしょうか。


今回のエンディングは、ユリカノ仕様のスペシャル版。歌は中島愛さんの 「忘れないよ。」 でした。欲を言えば、もう少し絵に
動きがあるか、ユリカノの絵が何パターンか欲しかったところですが、曲は少し和風テイストが入った綺麗なバラードですね。


そういえば、ユリカノのマグドーラが鴨川に突っ込む前に、スク水で焼きそば食べてるオカッパが出てきましたけど、誰でしょう。
スタッフロールに見慣れない 「三木れいこ」 って名前があるので、この子みたいですけど。



まるっ。



―― 第四話 「再会の町、鴨川」 (了)




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