やたらと前号の休載への謝罪文が乱発してますが、それとはたぶん無関係に、記念すべき第100局のサブタイトルは 「反省」 。
準決勝進出を決めた姫松と、団体戦敗退が決まった永水女子の、試合後の控え室の様子が描かれています。
二回戦を通過はしたものの、末原先輩が咲に手玉に取られた事もあってか、祝勝ムードはほとんど見られない姫松の控え室。
そして、準決勝の試合を見据えて既に動き始めているあたりは、さすがに全国の舞台で戦い慣れた名門強豪校かな、と。
『あの子より強くなりたいんやろ?じゃぁ〜まずは〜 …… 見かけから〜』
ということで、前回の思わせぶりな発言から、赤阪郁乃カントクがどんな 「末原恭子改造計画」 をするのか注目していましたが、
『見かけが変わると気分も変わって〜、ちゃう自分が出せるようになるかも〜』 というある種の精神論だったようで。
これぞ “赤阪流雀士育成理論”! と大仰なアオリも付いてますが、県予選決勝の池田や、中堅戦の部長もそうだったように、
気持ちが変わると牌が一変して見えたという例もありますし、末原先輩みたいに考えすぎるきらいがある人の場合、案外気分
を変えるというのは、悪くない指導の仕方なのかもしれません。普段の言動によらず、結構見る目はある人みたいですしね。
その郁乃カントク、やはり15ヶ月前に代行だった頃から、正式に監督に昇格していたらしいです。その頃入院していたという、
善野・前監督はどうなったのかと思いましたが、準決勝を観戦に来るということなので、退院はしているようです。末原先輩に
とっては、名前が出ただけで気合が入るほどの人らしいですが、一体どんな人物なんでしょうか。
郁乃のチーム強化策は、とにかく強い相手と対戦して経験値を稼ぐという、ある意味阿知賀女子と似たような方法っぽいです。
阿知賀との違いは、対戦相手に合わせて練習相手を “チューン” するということですが、逆を言えばそれが出来るだけの
人脈を、郁乃が持ってるということでしょう。藤田や久保とも顔見知りみたいでしたし、この業界では結構顔が広いのかな。
今回郁乃に呼ばれて登場したのは、『中東の元傭兵でイタコ』 、『ソロモン王の力で役満を和了った』 など数々の逸話を残す、
麻雀プロの戒能良子 (かいのうよしこ)。さすがは 『トッププロ』 と呼ばれるだけあって、咲と似たようなことが出来るようですが、
永水のはるるの従姉妹だそうで、確かに髪に色が付いたらはるるとそっくりになりそうです。
ついでに、愛宕姉妹と千里山の船久保浩子も従姉妹になるようで、以前阿知賀編でフナQが千里山の監督 (愛宕雅枝) を
『おばちゃ…もとい監督』 と言ってたことがありましたけど、あれってそのまま 「叔母(伯母)」 って意味だったみたいですね。
しかしトッププロである戒能の登場に、姫松メンバーが驚く中、『夜やん』 と冷静に突っ込むところはさすがです、主将。
一方、インハイ登場初戦にして敗退してしまった、第3シード・永水女子の控え室。ここまでの試合中に、永水の控え室の様子や
過去話はあまり描かれてきませんでしたが、久々に出てきたと思ったら負けた後だったというのは、何とも残念な感じです。
その代わりと言うべきか、姫様とハッちゃんは個人戦で鹿児島県代表となっているようで、団体戦で実力を出し切れなかった
二人には、まだ見せ場が残されているようです。これで県予選の時と同じく、個人戦が端折られたりしたら、さらに残念ですが。
でもとりあえずこれで、鹿児島県の個人戦代表選手は、姫様、ハッちゃん、藤原利仙の三人と考えても良さそうですかね。
永水の控え室で行われていたのは、石戸霞がその身に降ろした “恐ろしいもの” を祓うこと。試合中に霞が言ってた通り、
狩宿巴と滝見春が “祓” の担当のようで、巴が大幣を持ち、はるるが裸で霞の胸を持ってます……って、なぜ裸で胸!?
しかし今回の祓を見て、アニメ版最終回以来の謎が一つ解けました。永水のメンバーの中で、巴一人だけが制服だった理由。
これは、祓で大量の汗をかいたことで、単純に着替えをしたからだったようですね。鹿児島県予選の時も着替えてましたが、
あの時は霞の出番は無かったので、姫様が 「九面」 を降ろした時も、祓の必要があるってことなのかな。
ついでに、姫様に降りる神の順番も、巴やはるるが調整していたそうで、姫様によって 『神様ローテーション』 と呼ばれてます。
トシさんが先鋒戦で姫様に降りた神を、『九面の中でも弱いモノ』 と言ってましたが、これは決勝進出を見据えて、この二回戦
では弱い神様が降りるように調整していたからだったようです。
姫様の覚醒は、相手が手強い時しか降りてこない…という制約もあるそうで、これはたくさんの強い相手に近づくと覚醒する
と言われる、 “冷たい透華” と似たような感じでしょうか。しかしこれを聞くと、先鋒戦のタコスやシロは、終盤になるまで
九面の神々に、手強い相手だと思われなかった、ということにもなりそうですが。
決勝戦で 「最強の神」 を降ろした姫様と、『ギギギーってやつ』 を使ったテルの対決を、見てみたかった気がしますが、一応
個人戦で見れる可能性が出て来たので、そこに期待しようかなと思います。日程的に、個人戦はBブロックの二回戦の5日後
ということなので、団体戦決勝の2日後 (通しで11日目から) になるようです。
そして霧島神境の姫が従えると言われていた “六女仙” ですが、ハッちゃんが 「中等部の明星 (あきせ)」 の名前を聞いて、
『六女仙で私だけハブですかー』 と言ってるので、姫様以外の4人と明星は六女仙ということで良いでしょうか。たぶん六女仙
と言うからには、もう一人居るんだと思いますが、 『明星ちゃんたち』 ということは、もう一人も中等部の生徒なのかな。
しかし豊音、試合終了時はあれだけ大泣きしてたのに、姫様にサインを貰うのは忘れないあたり、本当に大ファンなんですね。
姫様の方はサインと聞いても戸惑ってないですし、スイスイ書いてるところを見ると、結構サインを頼まれ慣れてたりしますか?
―― 第100局 「反省」 (了)
画像の著作権は全て著作権者に帰属します : © Ritz Kobayashi/SQUARE ENIX
【関連記事】 咲-Saki- 第99局 「真実」