レコラヴ Blue Ocean / Gold Beach 【 PS Vita 】



1996年発売の 「トゥルーラブストーリー」 から、「恋を描いて 20th Anniversary」 記念ソフトとして、2016年に発売されたPS Vita用恋愛シミュレーションゲーム、「レコラヴ」 の感想です。ネタバレに関する配慮はしていませんのでご注意下さい。


「レコラヴBlue Ocean」、「レコラヴGold Beach」 の画像の著作権は全て著作権者に帰属します :© 2016 KADOKAWA CORPORATION



はじめに



このゲームは、「Blue Ocean (以下B)」 と 「Gold Beach (以下G)」 の2本に分割されていますが、デフォルトで攻略可能なヒロインは同じです。ヒロイン毎のストーリーやイベントはそれぞれ違ってますが、両方プレイすることによる付加価値はあまり無いので、2本に分けた意味があまり感じられませんでした。


自分は1本1980円のキャンペーン価格で購入したので、2本買っても値段的に不満はありませんが、DLCなどで追加料金が発生することを想定すると、分割で定価がフルプライスなのは高いと言わざるを得ないかなと。


過去にこのシリーズ (と言って良いのかわかりませんが) をプレイしたのは、「トゥルーラブストーリー」 の1〜3と 「キミキス」だけですが、「キミキス」 の主人公のあまりの気持ち悪さに途中で投げ出した苦い経験があるので、それ以降のシリーズはプレイした事がありません。今回の 「レコラヴ」 の主人公にも最初は不安を抱いていましたが、これは杞憂に終わりました。



ゲームシステム



ヒロインとの会話では、同じ会話が延々と繰り返されたりしない程度には話題は用意されてますが、基本的な会話内容がBもGも同じなので、2本に分けるならそこは違う会話にして欲しかったかなと。会話を盛り上げてヒロインのテンションが高くなると、このゲームのメインイベント 「レコセッション」 という動画撮影モードに入れるようになります。


「レコセッション」 では、モデルをしてもらうヒロインにポーズや表情などを指示して、最長30秒までの動画が撮影出来ます。操作に慣れるまでに多少の時間はかかりますが、ヒロイン達の様々な姿を動画で撮影出来るという所に、未知の楽しさがありました。アングルもある程度自由に決められるので、ヒロインの胸や下腹部を集中的に録り続ける事も可能です (笑)。



この他に、イベントなどで突発的に動画撮影が可能になる 「レコチャンス」 がありますが、こちらはほとんど自由度が無く、画面上に流れているイベントをただ撮影するだけな感じです。


週末は土曜日が固定で毎週テスト、日曜日はヒロイン一人につき1回だけデートなどのイベントが発生しますが、それ以外の日は主人公が自室でつまらない週末を過ごすのをテキストで読むだけです。せめて一人あと1回くらいは、どこか別の場所に行って撮影するイベントなどがあっても良かったんじゃないかと思いました。


それに土曜日に行われるテストも、ミッションクリアなどで簡単に合格出来るようにする位なら、最初から無くてもいいイベントのような気がします。補習になるのを回避するために、テスト勉強として時間を使うのも勿体ないですし、テストで合格したところで見返りにもらえるのは、ヒロインの若干の好感度くらいですしね・・・。



キャラクターデザイン/グラフィック



キャラクターは、デザイン・モデリングも含めて可愛く出来てると思います。アップにしてもそれほどジャギーも目立ちません。それと、会話に合わせて細かく表情が変化するのですが、全然違和感が無く自然だったので素直に凄いと思いました。


体の動きやアクションにも特に問題なく、何より3Dなので遠近感が取れるのが良いです。遠くに居た子に声をかけるとこちらに向かって走ってきたり、登校している時にいきなり横から飛び出してきたり、主人公の視線に合わせてヒロインの足から胸まで舐めまわすように画面が移動したり (笑)、会話やイベントなどではかなり臨場感が味わえます。



背景も綺麗なんですが、基本的に学校内が多いのでもっと私服が映える背景や自然が多くて景色のいい場所でも撮影出来たら良かったかなと。それと、撮影する時間帯に夜間が選べるのであれば、夜景が綺麗に見える場所を作って欲しかったです。


ヒロインの衣装は、デフォルトの衣装の他にミッションのクリア報酬やDLCの購入でも増やせます。制服はデザインも凝ってて良いと思いますが、スク水は生地の質感が少し足りない気がするのと、個人的にラインが入ってない方が好みです。


DLCには、サンタとか天使とかバニーとかお約束な感じのが多いですが、もっとセンスが良くて可愛い私服が欲しかったです。ただ、私服系は11人のヒロイン全員に似合うデザインを作るのがなかなか難しそうですし、需要も少なそうなのでDLCの衣装にはあまり手を出さないと思います。



キャラクター/シナリオ



登場するキャラクターは、デフォルトで攻略可能なヒロインが6人、DLCで攻略可能になるヒロインが5人です。そのうち悠子と美由璃のシナリオは、それぞれ美由璃がBで悠子がGにしか配信されていないので、この2人を攻略したい場合は注意が必要です。攻略対象となるヒロインは、小学5年生から新米教師まで幅広く、主人公の姉と妹にもシナリオが用意されてます。


Gで主人公が入部する 「E動画部」 の変態男3人衆は、恋のライバルになるようなことは全く無く、完全なギャグ担当です。堂下部長はホストのようなチャラいノリのイケメンですが、Gでは美宇の特撮短編動画に怪人の着ぐるみで出演してくれたり、動画初心者の主人公に色々アドバイスしてくれたりと、面倒見のいい 「変態」 です。


「パンチラ盗賊(シーフ)」 中井と 「胸チラ弓兵(シューター)」 西も、根はいい奴だと思いますがただの 「変態」 です。主人公も含めて、このゲームに登場する男は変態しか居ません。



● 相良美宇 (CV:東山奈央)
シナリオB : 「ウンディーネと美宇の物語」 、 シナリオG : 「美宇とミュウの恋」



「Blue Ocean」 のパッケージキャラクター。主人公の同級生で演劇部所属。「七つの顔を持つ」 とまで言われる演技力で、演じた役に応じて運動や勉強などの能力まで一緒に上がってしまうという天然演劇少女。同じクラスの莉子とは親友。最初は、恋愛物における 「正統派ヒロイン」 をイメージしていた美宇でしたが、実際には少し違った印象を受けました。


美宇のシナリオは両方演劇絡みで、Bで演じるのは 「水の精霊ウンディーネ」。芝居の役作りに悩む美宇に主人公が協力して、一緒に 「ウンディーネ」 を作り上げて行きます。こちらは主人公の方も動画の楽しさに目覚めて、「録る側」 と 「録られる側」として主人公とヒロインの関係性が、一番しっくり来てる気がします。最終日の美宇の舞台も印象的でしたが、せっかく録った「嵐の夜」 の背景も見せてくれた方が、二人で作り上げた舞台というのが際立って良かったんじゃないかなぁ。


Gで演じるのは 「JK探偵プリズムミュウ」。ずっと演じる作品を決めかねていた美宇に、主人公が自分で書いたオリジナルの脚本を提案して、演じてもらうことになります。こちらは美宇の一人芝居ではなく、E動画部員も出演する特撮短編動画なので、Bよりも軽いノリのドタバタ劇になってますね。堂下部長の 「ヘイジョーシン、ヘイジョーシン」 がじわじわ来ました。


どちらのシナリオも主人公が美宇の演技を支える重要なポジションに居るのは同じで、E動画部が出ているので笑えるのはGですが、ストーリーとして好きなのはBの方かな。



● マリアーナ・プリンシラ (CV : 嶋村侑)
シナリオB : 「ビーチテニスとぬいぐるみ」 、 シナリオG : 「恋のゴールドプリンセス」。



「Gold Beach」 のパッケージキャラクター。フィンランドからの留学生。金髪碧眼のゴージャスな見た目でとにかく目立つ存在。結菜や渚紗と仲が良く、結菜の伝手で知り合った主人公をベリィ君 (弟) 扱いする。勉強も運動も優秀で自信家。一見強気で高飛車っぽく見えますが、嫌味がなくてさっぱりした性格なのでむしろ好感が持てます。


そして彼女の存在感を不動の物としているのが、結菜や渚紗にさえ敗北感を味わわせる巨大な胸。その真価は動画でこそ発揮され、特定のアクションをさせることでとにかく揺れます揺らします。写真では伝えられないこの動きを表現出来るマリアこそが、この 「レコラヴ」 というゲームの本質を体現しているヒロインだと言っても過言では無いでしょう (過言です)。


シナリオBでは、主人公とマリアがペアを組んで 「ビーチテニス大会」 に出場し、景品の 「プリベア特大ぬいぐるみ」 を獲得すべく 奮闘します。主人公が “特訓” と称してマリアをおんぶしたり 「eukonkanto (奥様運び)」 したりと、役得過ぎて我が分身ながら非常に羨ましい限りです。早急に、マリアをおんぶした時の背中の感触をリアルに楽しめるゲームの開発を要求したいです。


Gの方は、周囲からイメージされている 「マリアーナ像」 を壊してしまうことを恐れて、イメージとは正反対の 「趣味」 を隠していたマリアが、それをカミングアウトするきっかけを主人公に作ってもらい、自分らしさを取り戻すストーリーです。こちらの主人公がかつてないほどE動画部に染まっていて、中井や西に引けを取らないほどのはっちゃけぶりを見せ、部長のセリフに合いの手を入れたりしているのが爆笑ものでした。


そして、最終日の動画展でマリアの動画を展示させて欲しいと 「お願い」 する堂下部長の行動と、それを見たマリアの反応が面白くて、笑いの面ではこのゲームで一番のシナリオかもしれません。ということで、マリアのシナリオではGの方が好きでした。


マリアは奔放でちょっと強引な所はありますが、アクティブで興味のあることには全力で、一本筋が通った性格が魅力的です。さらにこれだけのフォトジェニックですから、動画撮影するのはやっぱり楽しいです。


べ 、別に胸だけのために録ってるんじゃないんだからねっ!



● 御前渚紗 (CV : M・A・O)
シナリオB : 「目指せ!学園アイドル!」 、 シナリオG : 「御前渚紗庶民化計画!」



光海学園の生徒会長にしてバドミントン部のエースにしてCムービー部の部長。マリアと同様に文武両道・才色兼備ですが、フランクなイメージのマリアに対して 「高嶺の花」 なイメージを与える完璧お嬢様。その優雅さと美貌から特に年下の女生徒に絶大な人気を誇り、名前に掛けて 「ごぜん様」 と呼ばれています。マリアと仲が良く、結菜とは少し険悪な状態。


しかしこんな学園のヒロインと親しくしていたら、 「ごぜん様」 の取り巻き連中から嫌味とやっかみを受けるシナリオになるのは避けられないと思ってましたが、そんなイベントも起こらず平穏無事な学園生活を送る事が出来ました。御前さんのシナリオBは、「あ・・・ありのまま今起こった事を話すぜ!おれはレコラヴをプレイしていたと思ったら、いつのまにかアイマスをプレイしていた」「何を言っているのか(以下略)」 ・・・と言った感じでまさかの学園アイドルものに変わります。


御前さんからの呼び名も 「プロデューサー」 に変わり、まさにアイマスです。でもユイ姉の 「ぶろデューサー」 はねーよ!このシナリオでは、お互いを認めるが故にすれ違いが続いていた結菜との和解も成立しますし、二人のユニット 「ゆいかお」・・・じゃなくて 「YUINAGISA」 のライブシーンは、アイドル物のゲームに引けを取らないくらい良く出来てました。


そしてシナリオGは、御前さんに 「男」 を教えて、御前さんからは 「女」 を教えてもらうという、言葉だけ聞くとエロースな響きのシナリオです。主人公の言いなりになって、完璧お嬢様が徐々に堕落していく様を見ているのは非常に楽しかったです (笑)。御前さんはGのシナリオも面白かったんですが、ストーリーとしてはBの方が好みかな。


御前さんは、あまりにも 「高嶺の花」 過ぎて男が近寄って来ないことに気づかず、自分に魅力が無いのかと悩んだりするような世間知らずな所が、年上キャラながら可愛かったです。それに、「綺麗なお姉さん」 的な色気を感じさせてくれるのと同時に、子供っぽい茶目っ気もあって、そのギャップも魅力かなと思います。



● 反町莉子 (CV : 植田佳奈)
シナリオB : 「スケジュールより大切なもの」 、 シナリオG : 「消しゴムの思い出」



主人公の同級生で、中学は関西一の進学校でしたが高校から光海学園に入学して来た自称 「関西からの刺客」。常に学年トップの成績で勉強以外には興味を示さない勉強大好き少女。その分運動神経は壊滅的で、体育では跳び箱も逆上がりも出来ない劣等生。美宇とは親友で主人公とは気軽に言い合いが出来る悪友のような間柄。


莉子のシナリオBは、運動が苦手な莉子が課題のダンスが踊れず補習を受けることになり、その特訓に主人公が付き合う話。ダンスの特訓が入ってスケジュール通りに勉強が出来ない事に加え、テストの成績が落ちてしまったことで切羽詰っている莉子を見かねた主人公の取った行動が、なかなか潔くて良かったと思います。


勉強のためにスケジュールを立てていた筈が、いつの間にか目的と手段が逆転してスケジュールを守るために勉強しているような状態になってしまっていた莉子でしたが、主人公によってスケジュールから解放されたことで 「夏」 を全身で感じられるようになり、最後はキレのあるダンスを披露してくれます。このシナリオでは莉子のダンスを数パターン見ることが出来ます。


しかしエンディングの主人公、「15秒後にスケジュールを入れてくれ」 とか、なぜそんなに気障なセリフがスラっと言えるのか。


Gのシナリオは、主人公が莉子のある 「秘密」 を握る・・・というか握らされることになり、それを口実に莉子を脅して恥ずかしい動画を撮影させてもらうという、「それなんてエロゲ?」 な話。こちらは莉子の気持ちはわからないでもないんですが、こういう自分の価値を貶めるような 「嘘」 を使って 「賭け」 に出たのにはちょっと共感出来ませんでした。


それに、主人公が莉子の 「嘘」 に気づいた上で、それを利用してる体になってるのも少し残念ですね。ということで、莉子のシナリオではBの方が良かったです。



● 鳴瀬まひろ (CV : 内田真礼)
シナリオB : 「さよなら夏の香り」 、 シナリオG : 「フィフティーンズサマー」



主人公の家の近所に住んでいて、幼馴染みの中学3年生。主人公に会うために、わざわざ別の中学から参加試験をクリアして光海学園の夏合宿に参加している。スポーツ全般、特に泳ぎが得意で水泳部のマネージャーをしており、初期装備として競泳水着を持っているのはまひろだけ。DLCに競泳水着がありますが、こちらはあまり競泳水着という感じがしないデザインです。


結菜や真奈とも家族同然に仲が良く、ゲーム開始時点からオープンに主人公の事が好きだとアピールしている唯一のヒロイン。個人的には、こういう年下の元気系で最初から懐いてくれているような子は苦手なタイプなんですが、シナリオの中で普段見せる元気な姿とはギャップのあるところがわかってくるので、少し見方が変わりました。


まひろのシナリオは、シリーズの原点である 「トゥルーラブストーリー」 を思い起こさせる “転校” を絡めたストーリーです。Bのシナリオは、転校する前に自分の元気な姿を主人公に覚えていてもらいたいと考えたまひろが、最終日に行われる「ライフセーバー大会」 に出場する話。大会の前には、転校することを聞いたヒロインやサブキャラ達が、次々にまひろの激励に来てくれるところが、まひろの社交性と人から好かれる性格を表していて、心温まるシーンになってます。


それとまひろは主人公を 「ナツにい」 と呼んでますが、これはプロローグで言っている 「夏の合宿くらいでしか会えないから」という意味以外にも、深い思いが込められていることがこちらのシナリオで明かされています。このエピソードは良かったですね。


Gの方は転校することを言い出せないまひろと、そんなまひろのために精一杯夏の思い出を作ってやろうとする主人公の話で、「転校前の思い出作り」 という意味ではBと同じなんですが、大会のような大きなイベントが無い分ちょっと印象が弱いかな。ということで、まひろのシナリオはBの方が好きです。



● 妃月凛世 (CV : 石川由依)
シナリオB : 「ディア ファーザー」 、 シナリオG : 「スマイル ラヴ」



JS、小学5年生、小5女児。しばらく恋愛シミュレーションの類は手を出していませんでしたが、時代はいつの間にか小学生が恋愛対象になっていたんですね・・・ヤックデカルチャー。体操部所属ですがめったに笑顔を見せないため、E動画部員からは 「笑わない天使 (クールエンジェル)」 と呼ばれています。「凛世」 という名前が嫌いで、呼ばれるのを嫌がります。


「恋愛ゲームに小学生は無い ・・・ そんなふうに考えていた時期が俺にもありました」。しかし、間違いは認めるべきと思われ。凛世は可愛かったです。それもとんでもなく。まぁ言い訳をするなら、凛世は性格的にもかなり大人びて見えるので、小学生を相手にしている気があまりしないんですよねぇ。むしろ心美先生でも相手にしている方が犯罪的に見えるかもしれません (笑)。


凛世のシナリオには常に背徳感がつきまといます。凛世にも 「タイホだね」 、 「事案が発生」 と冗談混じりに責め立てられます。Bでは凛世の 「お兄ちゃん」 として、Gでは 「家来・パシリ」 として接していきます ・・・・・・やっぱり防犯ブザー、鳴らそうか?凛世の大人っぽさは、家庭環境から来るある種の諦観や寂しさの表れでもあり、この寂しさを埋めてあげるのが凛世シナリオにおける主人公の役割です。そして、徐々に心を開いた凛世が笑顔を見せてくれるようになると、可愛さが跳ね上がります。


凛世のシナリオは正直甲乙付け難いのですが、「事案が発生」 のネタが鉄板なBのシナリオが面白さでは上かな。観覧車でのシーンも凄く印象的でした。ただ、イベント単体ではGの 「壁ドン」 での凛世の慌てっぷりが可愛くて一番好きです。主人公の「壁ドンっぽいセリフ」 が妙にこなれてる所に、「お前何者だよ」 と突っ込み入れてましたが。


まぁ、凛世への感情が恋愛感情なのか父性的なものなのかは悩むところですけど、本来凛世に父性を向けるべき父親には失望しますね・・・。アニメキャラの名前を娘に付けるガチオタなのに、奥さんとこんなに可愛い娘を授かって何が不満なんだととことん問い詰めてやりたい気分です。



● 真奈 (CV : 井口裕香)
シナリオB : 「真奈の真の名は・・・」 、 シナリオG : 「夢と現実の狭間で・・・」



主人公の妹で中学二年生。年齢通りの中二病全開で、難解な言葉を使い格好いいポーズを取りたがる。よくやる決めポーズは横ピース。モデルの姉と違って 「平凡な妹」 を自称してますが、高度なアプリを自作したり、御前さんから生徒会のサーバー管理を任されたりするプログラムの天才。自らを 「魔法を司る者 (コードマスター)」 と呼び、主人公を 「にい君」 と呼ぶ。


シナリオを2本とも購入したくらいなので、真奈は気に入ってました。攻略前は、DLCでシナリオが配信されているということはもしかして・・・と思いましたが、義妹ではありません。実妹です。「シスプリ」 のように義妹と実妹でルート分岐したりもしません。せっかく2本シナリオがあるんですし、これだけSFチックなストーリーになるなら、別の世界線に分岐しちゃっても良いのに・・・。


真奈のシナリオは、前述しましたが少しSFチックになってます。Bの方では 「仮想」 と 「現実」 を真奈が曖昧にしてるので話が少しわかり難いのですが、とりあえず真奈が主人公を自分に惚れさせようとします。ただ、義妹ならともかく実の兄妹でガチ気味になると自分はドン引きしてしまう方なので、主人公が真奈の言葉を軽く受け流してくれてたのは良かったです。まぁ最後はちょっと 「禁断の扉」 が開きかけてましたけどね。


Gは 「時をかける」 系です。但し、時をかけるのは 「真奈」 であって 「真奈」 ではありません。左足のバンダナはリミッターです。そして、真奈が自分を 「魔法を司る者」 と呼ぶ理由が明かされ、過去の主人公との大切な絆が描かれてます。印象的なのは「ブラッドムーンの夜」 の出来事と、その後のデートでの観覧車のシーンですね。はっきり言って、このシナリオは好きです。


自分はこのシナリオを購入したDLCも含めて一番最後にクリアしたのですが、最後を飾るのに相応しいストーリーだと思います。ここまで書いたら言う必要もありませんけど、真奈シナリオで好きなのはGです。


真奈は全ヒロインの中で、一番声が好きです。特に恋愛レベルが少し上がって、会話パートで5回目の会話が終わった後の名残惜しそうな 「にい君」 と、「レコセッション」 時にたまに聞ける 「おやぁー?」 が好きです。分かる人だけわかって下さい。



● 内魔悠子 (CV : 高垣彩陽)
シナリオG : 「ヤミツミへようこそ」



E動画部の紅一点にして 「エンド・オブ・ザ・ワールドのE」 担当。高校一年生で異名は 「念写 (オカルト) 悠子」 。実家が神社で霊感が強く、動画を録ると心霊動画になることが多い。口数が少なく妖しい喋り方なので感情が読み取りにくいですが、前髪で目を隠している女の子は美少女の法則どおり、素顔が可愛いミスティックガールです。


しかし目隠しキャラは前髪を上げるまで隠された目を確認出来ないのが当然でしたが、このゲームでは動画撮影の時に近寄ってローアングルから顔を覗くことで、素顔が確認出来るというのが画期的でした。なるほどこれはこういうゲームならではだな、と。ただ、前髪を上げた状態でいつもの妖しい喋り方をされるとちょっと違和感が・・・。せめて 「フリーレコセッション」 の時だけでも「悠子」 と 「悠狐」 の喋り方を選べたら良かったのになぁ、ってさすがにそれは声優さんの負担が大きそうですけど。


メインヒロインのシナリオは、至って普通な高校生の日常的なストーリーでしたが、真奈のSFや悠子のオカルトなどDLCはなぜか非日常的なシナリオになってますね。ただ、結菜、美由璃、心美先生のシナリオは購入してないのでわかりませんが、そちらはさすがにここまで現実離れはしてないと思います。心美先生は存在自体が現実離れしてるとか言ってはいけません。


悠子のシナリオは、悠子より他のヒロイン達から誘惑されることが多く、主人公も自分から悠子のことが好きだとは言いません。最終日に悠子の動画を展示する理由に至っては、「それしか動画がなかったんだ!」 という酷い理由です (笑)。でも、悠子にペースを握らせた方がこのシナリオは面白そうなので、これはこれで良かったと思います。


「闇の巫女の末裔」 という 「内魔院悠狐」 については結局詳しくわかりませんでしたが、細かく説明するようなものでも無いですし、ただ 「そういうものなんだ」 と思っておけばいいんだろうなと。



あとがき



ゲーム発売当初は全然興味を持ってなかった・・・というか 「レコラヴ」 というゲームがある事自体知らなかったんですが、1本1980円で発売するキャンペーンで存在を知り、そこで興味を持って色々情報を調べた結果購入するに至りました。


ただ、発売から3ヶ月くらいでのキャンペーンだったこともあり、3ヶ月で71%オフになるって正直どうなんだ?と思う気持ちも多少ありましたが、プレイしてみたら技術的にも結構凄いことやってそうだし、恋愛シミュレーションとしてよく出来てると思いました。まぁ、TLSから20年も続いてるシリーズですから、知ってみれば納得とも言えますが。


購入前に見たレビューでは、何かと 「フォトカノ」 と比較してるのが多くてプレイしてない自分にはあまり参考にならなかったので公式サイトを見て直感で買いました。もしかしたら 「フォトカノ」 の方が面白かったのかもしれませんけど、やってないものと比較しても仕方ないですし、こちらを買って後悔もしてません。



とりあえず、自分がプレイしたシナリオについてのみの感想ですが、キャラクターやシナリオについては人それぞれ感じ方が違いますし、万人受けするほどとは思いませんが個人的には面白かったと思います。たぶん定価でも2本買っちゃっただろうと思うくらいには気に入りましたけど、値段が高いと思うのは変わりません。


アイマスの頃からDLCには否定的な考えでしたが、このゲームはさらに分割販売もありますから尚更割高感がありますね。ただ、それ位してでも回収しないと、開発費の高騰で採算が取れないのかな・・・と業界を危惧する気持ちもあります。


閑話休題。それと感想にはほとんど書きませんでしたが、声優さんはE動画部の面々も含めてみんなピッタリ合ってました。特に良かったのは記事でも書いた真奈 (井口裕香さん) と、あとは御前さん (M・A・Oさん) の声は色気があって好きです。


しかし、ゲームの感想は久しぶりに書きましたが、自分は相変わらずまとめる能力が皆無なので長くなり過ぎて疲れました。ゲームの方はまだ全部のイベントを見たわけではないですし、トロフィーも残ってるのでもう少し光海学園の夏を楽しみます。



「レコラヴ Blue Ocean / Gold Beach」 (了)



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