偶然ネメシスと出会ったリトとモモ。リトと遊びたいというネメシスをモモは 【収録話】
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脚本:長谷見沙貴氏、漫画:矢吹健太朗氏の学園ラブコメディ 「ToLOVEる-とらぶる- ダークネス」 の第8巻です。
「ジャンプスクエア」 H25年4月号〜H25年7月号、「ジャンプSQ.19」 H25年Vol.06、Vol.07掲載分収録。2013年8月19日発売。
▼ 第29話 : 「Manservant〜争奪戦〜」
以前は、ネメシスが直接介入することにより、「ダークネス計画」 の進行が加速するかと思っていましたが、当のネメシスが
ヤミの覚醒を 「気長に待つ」 と宣言してしまっているため、逆に計画は一時凍結状態に入りました。
ただ、こうなるとせっかく登場して来たネメシスが特にすることも無くなってしまいそうですが、今はヤミやメアが人間の内面に
興味を持ち始めるきっかけとなった、「結城リト」 という人間に興味の対象が移っているようなので、しばらくはリトにちょっかい
をかけながら、モモをからかって遊ぶ感じになるでしょうか。
ネメシスが言うにはヤミやメアがこの星の人間の文化に惹かれたのは、二人が 「人の遺伝子から生み出された」 からだそうで、
ネメシスの開発過程は二人とは全く違うとのことらしいです。これは、ヤミとメアが生み出された “プロジェクト・イヴ” に対して、
“プロジェクト・ネメシス” と呼ばれていた計画のことでしょう。
ネメシスが人の遺伝子以外の方法を使って、どのように生み出されたのかはわかりませんが、ネメシスが人間の文化や内面に
興味を持っていないというわけでは無さそうですし、リトが無条件でモモを信用したことには少なからず驚いていたようなので、
かつてのヤミやメアと同じように、リトとの接触によってネメシスの心に変化が起きるのか……といったところですか。
そして、ヤミのトランス 「“闇” (ダークネス)」 は、プロジェクト・イヴのプロトタイプであるヤミだけに備わっているものとのことで、
「暗黒の力の解放……この宇宙を…混沌に導く究極の変身 (トランス)」 と言われています。
ただ、モモが言う通りネメシスの例えが中二チックすぎて、これではまだ何もわからない状態ですね。
▼ 第30話 : 「Resistance〜わかっているけど〜」
ティアーユがモモやメアのクラスの担任になることになり、これを機にヤミに授業受けてはどうかと勧めるモモ達でしたが、
ヤミはティアーユの気持ちがわかっていながらも、自分が道を踏み外して “殺し屋” になってしまったという事実が足枷と
なって、自分には 「ティアと仲良くする資格が無い」 と考えてしまっているようです。
実質的には、既に殺し屋を廃業しているようにも見えますが、ヤミは今でもリトを “標的” だと公言していますし、簡単に人の
“本質” を変えることが出来ないというのは、以前ネメシスに指摘されたことでもあります。そして、ヤミ自身もそれを否定する
ことが出来ずにいるからこそ、ティアから距離を置こうとしてるんでしょう。
ここで普段なら、リトがヤミの心を変える展開になりそうですが、ヤミは 「身内同士の問題にこれ以上口をはさまないでください」
とリトを拒絶しました。しかしこの言葉は、ヤミが今でもティアのことを身内 (家族) だと思っている何よりの証であり、この問題で
ヤミの心を変えることが出来るのは、同じ “身内” であるメアしか居ないということでもありました。
メアも以前は、 「心なんてそう簡単に変わるものじゃない」 と言っていましたが、「先生にとっては、ヤミもメアも大切な家族」
というリトの言葉と、以前 「あなたがヤミちゃんの妹だというなら、わたしにとっても妹」 と言ったティアの言葉に心を動かされ、
ヤミの説得にまわりました。そして、この 「妹」 の変化が、「姉」 のヤミに一歩を踏み出す勇気を与えることになります。
これを見ると、リトやモモやナナの影響もあり、メアの心はかなり人間寄りに変化してきたようにも見えますが、お静ちゃんが
危惧している通り、メアの心の奥底は深い暗闇で覆われていた筈であり、それについてネメシスもこう言っていました。
「金色は知らない。メアの内に宿る闇の深さを」 ―― と。
「ダークネス計画」 が凍結状態とはいえ、ネメシスがメアの行動を制限しないのは、ヤミと同じようにメアの本質はそう簡単に
変わらないと思っているから、でしょうかね。
この後は、お約束のようにお静ちゃんが犬に絡まれて、念力を暴走させるという展開でしたが、この回では強引にエロい展開に
持ち込む必要は無かったかなぁ、とも思いました。まぁ、毎話 “それ” を期待されている以上、仕方ないんでしょうけど。
▼ 第31話 : 「Cleaning〜華麗に綺麗に♪〜」 〜 第32話 : 「Danger〜危・剣〜」
天条院グループ3人の中では、唯一リトに対して 「脈あり」 になる要素のあった凛が、遂にフラグを立てる時が来たようです。
登場した当初は、沙姫の取り巻きの一人くらいの存在だったのに、随分とポジションが上がった気がしますね。
しかし、凛が美柑と携帯番号を交換するほど仲良くなるというのは、少しどころかかなり意外でした。
逆に、登場時はヒロインの一人になるかと思われた沙姫ですが、今ではたまにラッキースケベの被害者になるか、今回の
ように凛のおまけ的に登場する存在に…。まぁ、リト以外のキャラに惚れてる上に、惚れたザスティンも出番がほとんど無い
というのでは、致し方なしですか。8巻では珍しくザスティンの出番も多い方でしたけど。
凛はリトのラッキースケベに少し慣れてきたのか (笑)、怒りながらも照れが入って来たようにも見えなくも無いです。
さすがに美柑が言うほどの信頼とは程遠い状況ですが、少しずつリトの見方に変化が出ているような気はします。
ただ、リトが凛の精神に入って凛を救出する流れになってるので、かなり凛との関係を改善出来そうな状況にはなっています。
しかし、以前は沙姫を守ることが自分の使命みたいな性格でしたけど、今の凛の心の奥ってどうなってるんでしょうかね。
▼ 番外編 : 「Adhesion〜悪気はないけど〜」
扉絵ではひとりだけペタンコで切なさ炸裂なナナですが、自分はそんなナナを応援します。
モモはナナと比べて発育がいいみたいに扱われますけど、ヤミやメアとはそれほど変わらなく見えますね。
ヤミとメアは姉妹仲良く3サイズが全く同じですが、ネメシスが言ってた通り、トランス兵器の前では体型なんてものに意味ない
ですし、胸なんてただの飾りです。偉い人には (以下略)。そんな自分が好きなのは古手川唯です…って、胸デカイじゃん。
今回の番外編は、ヤミが嫌いなニュルニュルです。ヤドカリの化け物にしか見えませんが、ナナの友達のメダQです。
しかしメダQは、触手で胸や体に巻きつくのを “抱っこ” だと思っているようですが、それは違うと思います…というか絶対違う。
母親と死に別れたというカワイソーなメダQですが、甘い物を食べると誰彼構わずからみついて、ヤミお姉ちゃん大ピンチ。
ついでに巻き添え食った美柑はリトに助けを求めるも、逆にリトのラッキースケベの餌食にされます。
いくらお兄ちゃんが大好きだからって、そこでリトに助けを求めるのは大間違いだぞ、美柑。
そんなこんなで、最後はお前まだ地球に居たのか…のアゼンダさんがオチをつけてくれて、一件落着となりました。
▼ 番外編 : 「Mobile phone〜ドキドキ☆ボイス〜」
最後は、唯がヒロインの番外編。ララが修理した携帯の効果によって、唯がリトの声でメロメロになっちゃうお話。
8巻ではほとんど出番が無かったララですが、「大事なリトのためだもの!」 と言うセリフでリトを照れさせるあたりは、さすがに
前の正ヒロインと言ったところです。二つ結びの髪型も可愛いです…ってのは、前にも書いたかな。
唯は風紀の乱れで勉強に身が入らないと思っているようですが、実際にはリトの事ばかり考えて身が入らないのではないかと。
まぁ、唯にとってはリトの存在自体が風紀の乱れそのものでしょうから、あながち間違っているとも言えませんが。
しかし、モモはリトの声を聞いて一発で昇天寸前になってしまったのに、唯は我慢強いというか何というか。
あんな状態になってるのに、最後まで電話を切らずに必死に耐えてる辺りも、真面目な性格の唯らしいかな、と。
そして、最後は布団をかぶって真っ赤になってる唯が、可愛すぎました。
―― ToLOVEる-とらぶる- ダークネス 第8巻 (了)
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