咲-Saki- 第80局 「結果」 



サブタイトルでわかる通り、中堅戦の 「結果」 が出ます。終わってみれば主将の一人勝ちでした。
それを祝福するように、扉絵は洋榎おねーちゃんと絹恵の愛宕姉妹。しかし残念ながら胸の大きさは妹に完敗のようです。




副将戦、大将戦の面子を考えると、姫松が大きな見せ場を作れるとしたらここしかないだろう…とは思っていましたが、
主将の強さは予想以上でした。先鋒戦のタコスを例に挙げるまでもなく、大口を叩くキャラは自分の力を過信するあまり、
調子に乗って後で痛い目を見る…というパターンが多そうですが、主将の実力は 「過信」 ではなく裏づけのある 「自信」。


主将は部長との差を 『格の違い』 と言いましたが、確かに今回に限れば部長がプレッシャーに負けていた時点で、既に
勝負はついていたのかもしれません。大舞台で平常心を保てるか保てないかの精神力の差が、「全国区」 と 「初出場」 の
格の違いとなって現れたのかなと。


中堅戦結果

対局半荘学校名選手名点数順位収支合計
中堅前半 姫松愛宕洋榎1196001位▲+29000
宮守女子鹿倉胡桃985002位-5000
永水女子滝見春945003位+1400
清澄竹井久874004位▼-25400
後半姫松愛宕洋榎1275001位+7900+36900
清澄竹井久977002位▲+10300-15100
宮守女子鹿倉胡桃900003位▼-8500-13500
永水女子滝見春848004位▼-9700-8300


主将の手牌は何回か描かれてますが、傾向はやっぱりよくわかりません。
リーチに対して部長やはるるが振り込んでるように、当たり牌が他家から読みにくい打ち方でもしてるんでしょうか。
…まぁ、部長が最初に振り込んだ時は 『ひっかけ 後のせ さくさく』 でしたけど(笑)。


そしてボケたり突っ込んだりとお調子者のように見えて、実はかなり冷静に相手を見てるようです。とりあえず中堅戦で
描かれた中では、主将は一度も他家に振り込んでません。それに部長の当たり牌を二回ツモって二回とも止めてます。
しかも二回目は胡桃が迷った を、不要牌ながら全く迷い無く残しました。


これは常識外の勘が働いたオカルトなのか、理論に裏打ちされたデジタルなのか、ただ単純に 「強い」 だけなのか。
去年のインハイでもスプリングでも、一人だけ常にプラスだったという愛宕洋榎。さすが大阪の名門・姫松の主将でした。



2位で終了は、清澄部長・竹井久。しかし収支では4校中最下位で、やはり前半戦の不調が響いたようです。
部長は豪快そうに見えて意外と繊細なようで、県予選でも 『緊張しすぎた』 と言ってましたし、壮行会や応援団が苦手
だと言ってたのも、恐らく責任感の強さから必要以上に他人の期待をプレッシャーに感じてしまうからなんでしょう。


しかし 『待つのは慣れっこ』 と言うように、たった一人の状態からずっと全国出場への夢を追い続けて来た部長にとって、
夢の舞台で緊張するなという方が無理な話かもしれませんね。そして 『ここでも待とう』 と言ってるのは、一瞬手牌のことを
言ってるのかと思いましたが、今は思うようにいかないけど、思うようにいくまで待とう…って意味で言ってるのかな?


タコスやまこは部長でも緊張するほどの大舞台で、案外平常心を保ってるように見えました。タコスの場合は、自己顕示欲
の強さでプレッシャーを跳ね除けてるのかもしれませんが、まこの精神力の強さがどこから来てるのかはちょっと謎です。
他のキャラのように、心の支えになるような 「誰か」 が居るようにも見えませんし。


まぁ先鋒で大差をつけられてない限りは、次鋒は大きな期待を受けにくいポジションですし、たとえ差をつけられたところで
部長、和、咲の三人が何とかしてくれるだろうという気楽さが、まこをプレッシャーから解き放ってるのかもしれませんが。



そして3位は宮守の鹿倉胡桃。下手したら一人負けするかとも思いましたが、意外と見せ場も多く作って奮闘しました。
はるるの意図を汲んでの即流し、さらに部長をして 『私にとってはこの子が一番オカルト』 と言わしめる、過去の牌譜も
含めて、一切リーチしないでダマで待つという打ち方。


リーチしないということは、たとえドラを何枚持っていようと役が無ければ和了れないですし、ダマで待つということは副露も
使わないでしょうから、その分和了るタイミングを逃す可能性も高いと思います。それでもし和了率が高かったりしたら確かに
オカルトです。そこまで徹底してる胡桃がどんな打ち方をしてるのか、見てみたかったですね。



永水のはるるは、順位こそ最下位に落ちたものの収支では一応2位の結果。「ピシッ」 というのが何の効果音だったのか、
結局よくわかりませんでしたが、相手の聴牌気配を感じたら、鳴きで手を進めて安手で流す…というのがはるるの使う
常套手段のようです。それとも聴牌気配を感じる前から鳴きを使って、いつでも流せる準備だけはしておくってことなのかな。


ただ、はるる自身が勝つために何かしていたか…という部分は特に見られなかったので、永水でのはるるの役割は、
後に控える強力な副将と大将に繋ぐために、被害を最小限に抑える…という感じだったのかなぁ?とも思えます。
現在トップの姫松との点差は、42700点。ハッちゃんなら 『なんとかしてしまいますよー』 な点差です。


でも、巴同様これで終わるにはちょっと物足りない気もしますし、予想通りに永水女子が準決勝に進んでくるようなことが
あれば、今度は何か別の物を見せてくれるでしょうか。



次回からはすぐに副将戦に入るのか、試合前のやり取りが入るのかはわかりませんが、今までほとんど出番の無かった
姫松の愛宕絹恵と、宮守の臼沢塞(多分)が登場。そして何といっても注目は、「鬼門」 に牌を晒す永水・薄墨初美の北家。
鹿児島県予選同様、今回もハッちゃんの 「ウラキモン(笑)」 は決まるのか!?


清澄の一回戦が中堅戦で終わったことで、原村和にとってはこれがインターハイの初戦になります。和も県予選では少し
緊張してたようですが、部長のように前後不覚に陥る程のことは無いでしょう。インターミドルでも数々の強敵と戦って来た
と思いますが、それでも 『そんなオカルトありえません』 と断言する和の目に、ハッちゃんのウラキモンはどう映るのか。


ただ、和はオカルトの存在を認めてしまったら、のどっちへの覚醒が出来なくなりそうな気はしますけどね。



―― 第80局 「結果」 (了)




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