ガッチャマン CROWDS 第一話 「Avant-garde」


「ガッチャマン CROWDS」


監督:中村健治
シリーズ構成:大野敏哉
キャラクター原案:キナコ
総作画監督:高橋裕一
アニメーション制作:タツノコプロ


1972年に放送スタートした 「科学忍者隊ガッチャマン」 の完全新作オリジナルアニメーション 「ガッチャマン クラウズ」。


第1話 「Avant-garde」。脚本:大野敏哉、絵コンテ・演出:柳屋圭宏、演出協力:関田修/伊藤秀樹




最初に 「CROWDS」 のイラストを見た時は、正直なところ 「ガッチャマン」 という往年の名作の名前を冠しただけで、全く別物の
アニメになりそうだと思って、実際に見たらその通りだったんですけど、別物なりにこれはこれで面白そうだったかなと。


まぁ、仮に昔の 「ガッチャマン」 の内容を踏襲して作られていたとしても、自分には多分わからないんですけれども。


ただ、やっぱり 「ガッチャマン」 と言えば、鳥っぽいヘルメットとマント姿のイメージが強いので、タイトルを知らずにクラウズの
Gスーツ姿を見たら、少なくとも 「ガッチャマン」 だとは思えないでしょうねー。


一応、清音のGスーツは強そうだし、はじめのはデザインが可愛いんですけど、もう少し 「生身っぽさ」 が合ってもいいかなぁ。
でも、全然 “鳥” と関係無さそうになったのに、変身する時の掛け声は変わらず 「バード・ゴー!」 なんですよね。



初回だからオープニングは無いのかと思ったら、最初のバトルが終わったところで入りました。曲はWHITE ASHで 「Crowds」。
このバンドは知りませんでしたし、歌詞は全然聞き取れませんでしたが、曲と音は凄くかっこよくて好みです。


映像も実写の背景と上手く融合させてますし、サビのはじめが空から落下しながら変身するところとか、最後にビルの屋上で
朝日を浴びて、歩き出す5人 (+1匹) がかっこいいと思いました。


1話の時点ではまだストーリーとかよくわからないので、面白そうだと思ったのは主にキャラクターなんですけど、主人公の
一ノ瀬はじめは、可愛いし巨乳だしかわいいもの好きで女の子っぽいのに、一人称は 「僕」 なところとかが良いです。


あまり人の話を聞かないタイプに見えますけど、素直だし物分りがいいし、何より変に悩んだりすることが無くて、前向きな
明るさを持ってるのはいいんじゃないかと。それに、人にぶつかったら自分から謝れるところとか、丈に握手を拒否されても
自分の左手と握手して、その場の空気を悪くしないのは、はじめの性格の良さが出てると思います。



校舎の屋上で、弁当にほとんど手を付けずに 「おなかすいたな〜」 と言ってたのが謎でしたが、どうやら空腹の意味ではなく、
「面白そうなことが足りない」 というような意味でそう言ってるようですね。J・Jに “抜かれた” 手帳に文字が浮かんだのを見て、
「おなかいっぱいになりそうっす!」 と言って飛び出したのも、「面白そうなことが起こりそう」 って意味でしょうし。


それと、はじめ役の内田真礼さんは 「中二病でも恋がしたい!」 の六花くらいしか知りませんが、はじめの演技は好きです。


はじめと同じ学校に通っている上級生の橘清音 (すがね)。容姿は日本人離れしてるのに、性格は古風なサムライ・ボーイ。
正義感が強くて頭が固そうな風紀委員タイプで、頭が柔らかそうなはじめと、性格的には正反対な感じに見えます。


「MESS」 を相手に前線で戦うのは、清音の役目になってるっぽいというか、最初の戦闘では丈とうつつは清音に情報を伝える
ことしかしてませんでしたが、5人 (+1匹) で一緒に戦ったりはしないんでしょうか。そもそもO・Dはあの場に居ませんでしたし。


ガッチャマン・ケージでは、なぜか水着になって 「鬱々します」 と言っていたうつつ。はじめとの握手を拒否してバンザイしてる
ところが可愛かったですけど、逆にスキンシップとしてはもっと上級のハグをされて、迷惑してる感じも可愛かったです。


オープニングで、うつつが3人居たりしたのは何ですかねぇ…。3つ子とかなのか、分身する能力があるとか?



オカマっぽい喋り方のO・D。はじめに 「変身出来ない」 と言ってましたけど、オープニングの映像とか見ると変身しなくても凄い
力を持っていそうなキャラですね。でも、ガッチャマンとしてのコードナンバー (?) が 「G-12」 とか、かなり古い数字になってる
ので、地球人では無いのかもしれません。ガッチャマン歴10年の丈ですら 「G-89」 ですし。


その枇々木丈は、初代にも 「ジョー」 と呼ばれる隊員が居ましたけど、全然関係は無いようです。というか、初代の本名は
「ジョージ」 みたいですね。はじめと清音以外では、唯一G-スーツが公開されてる丈ですが、やる気が無いのか別の理由が
あるのか、まだ戦闘には参加してません。かなりゴツイG-スーツで、強そうなんですけど。


そして、ガッチャマンのリーダーを自称するパイマン。異星人だと言われてましたが、パンダのぬいぐるみみたいな生き物。
コードナンバーはO・Dより古い 「G-3」。ただ、3番って初代の 「ジュン」 の番号だし、ノートの色もピンクでしたが、ジュンと
関係あるようにも見えないので、やっぱり初代と 「CROWDS」 は別の世界線の話なのかな。


設定としては、メンバーの “心” そのものという 「NOTE」 をJ・Jに抜かれて、それを使って変身したり、通信したり、
結界のようなもの (アムネジア・エフェクト) をかけたりと、ガッチャマンの超常の力を再現出来る、ということです。


「精神の結晶」 というくらいだから、思考するだけで 「NOTE」 に文字を書いたり出来るのかと思ったら、普通に手書きでしたね。
それなら、通信には音声が使える携帯の方が便利そうな気もします。J・Jは思考するだけで文字を書けるみたいですけど。



ガッチャマンの任務は、「地球に侵入する異星犯罪者や未確認物体を駆除すること」 であり、現在は 「MESS」 と呼んでいる
物体と戦っているようですが、「MESS」 は文字通り “混乱” を招くだけで、本当の敵は 「ベルク・カッツェ」 の方でしょうか。


カッツェも、初代に同名の敵キャラが居ましたが、やっぱりあれとは別の存在っぽいのかな、と。


主要登場人物としてはあと一人、爾乃美家累というキャラが居るようですけど、1話では未登場なのでよくわかりません。
ただ、「GALAX」 とか 「総裁X」 とか、初代ガッチャマンの敵と似た名前のSNSや人工知能を開発してるということなので、
立ち位置としてはガッチャマンの敵ってことになるんですかね。


そんな感じで、1話では主人公のはじめがガッチャマンに選ばれる過程を通して、ガッチャマンの力の源である 「NOTE」 と
ガッチャマンの任務についての説明がメインだったようです。“敵” の正体とか目的は、2話以降で明かされる感じでしょう。


まぁ、最初に書いたとおり全然 「ガッチャマン」 では無いような気もしますが、1話の時点では期待出来そうだと思いました。



―― 第一話 「Avant-garde」 (了)




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