脚本:長谷見沙貴氏、漫画:矢吹健太朗氏の学園ラブコメディ 「To LOVEる ダークネス」 の第1巻です。
掲載誌は 「ジャンプスクエア」 。
【収録話】
第0話 : 「Prologue〜プロジェクト始動〜」 | 第3話 : 「Each speculation〜それぞれの思惑〜」 |
第1話 : 「Continue〜コンティニュー〜」 | 第4話 : 「Exciting squall〜騒動は突然に〜」 |
第2話 : 「Doubt and dish〜疑惑と料理〜」 |
リトがララに自分の素直な気持ちを伝え、春菜に 『好きだ』 と告白しようとして失敗したあの日――…
その光景を見ていたモモにとって、リトの告白が成功するかは大した問題では無かったし、特に気持ちに変化もなかった。
元々、リトの愛を独占したいという欲求は持っていなかったし、モモにとっては愛の強さも意味を成さないものだったから。
しかし、自分に対して全く意識を向けてくれないリトに不安を感じ始めていたモモは、ララとの会話の中にヒントを得て
ある計画を思いつく。それは、 『みんなで幸せに』 というララの言葉を実現するために、リトの楽園を創ること―― 。
『そして私もそこに加われば、堂々とリトさんの寵愛を受けられる!!そうだわ!それこそ私が目指すべき道!!!』
時系列で見れば、週刊少年ジャンプに連載されていた 「ToLOVEる-とらぶる-」 の正統な続編ということになるようです。
物語も前作の直後から始まって、登場人物もほぼ引き継いでますが、内容やキャラの立ち位置に若干変化が出てます。
前作ではリト、ララ、春菜の三角関係を中心としたラブコメに、多彩なサブキャラが絡んで様々なトラブルを巻き起こす…
といった内容でしたが、今回はモモが進める 「リトの楽園(ハーレム)計画」 と、メアが進める 「ダークネス計画」 、二つの
計画が対立する構図で物語が展開し、そのどちらの計画でも鍵を握る存在となるのが 「金色の闇」 のようです。
展開的に、リトよりもモモを中心に描かれることが多くなっており、モモが主人公のように見えます。そしてライバルとなる
メアと、鍵となるヤミがメインキャラとなり、ララや春菜など前作の中心人物は今回はサブキャラ的立場に回りそうです。
ナナもメインキャラの枠に入っているようですが、今のところナナの役割はイマイチはっきりしてません。
今回は基本的に1話完結型だった前作と違って、ストーリー性が強くなってます。当然ドタバタコメディーもありますが、
全体的にシリアスな雰囲気が流れていて、メアの登場でバトル色も強くなりそうです。お色気シーンは前作に比べて、
露出度の面でも過激さの面でも大幅にパワーアップしてますね。
矢吹先生の描く女の子の可愛さは定評がありますし、お色気も含めて絵柄で買う分には文句ないでしょう。
あとは前作と比べた場合に、雰囲気が 「軽く・明るく」 から若干 「重く・暗く」 にシフトしてますが、ストーリーも興味を惹く
ものになってますし、大きなマイナス要因にはならないんじゃないかと。
前作の連載終了時から続編を期待されていた漫画ですが、とりあえず期待に違わぬ出来だと思います。
―― ToLOVEる-とらぶる- ダークネス 第1巻 (了)
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