エクセル・サーガ 第26巻 六道神士



六道神士氏著のSFギャグ、「エクセル・サーガ」 の第26巻です。
掲載誌は 「YOUNGKING OURS」 。


【収録話】

MISSION;1 : 「暑くて薄い記憶」MISSION;4 : 「市外征服中止のお知らせ」
MISSION;2 : 「緋と蒼の緑」MISSION;5 : 「それぞれの勇気」
MISSION;3 : 「初体験」MISSION;6 : 「扉を開けて」



単行本派なので帯を見て初めて知りましたが、次巻(27巻)で完結するらしいですね。


確かにここ最近は、かなり物語の核心に近づいて来てるとは思いましたし、展開もクライマックスを予感させる内容とは
なっていましたが、ギャグをベースにして進んでいる作品なので、いつまでも続いていくような錯覚もしてました(笑)。


思えばスタートしたのはもう15年も前の話で、アニメ化されたのも10年以上前というんだから、長い作品です。
ギャグに関しては当然合う人と合わない人が居るでしょうが、自分は序盤から今巻に至るまで飽きることなく笑えてます。



エクセルは、ギャグにしてはえらく伏線が複雑に絡み合ってるように見えますが、シリアスになりづらい作風もあってあまり
こまい事を気にせずに読むことが出来てます。でも実は主要登場人物の一人(岩田)が死んでたり、結構ダークな部分も
あるんですよねぇ。しかしそれ(岩田の死)すらもギャグで済ませてしまうくらい、シリアスの似合わない漫画です。


そもそも蒲腐博士がいくらシリアスな話をしたところで、あの容姿では何をやってもギャグになってしまいますし(笑)、
一番シリアスが似合うのが松屋ですけど、最近はどんどん深みにハマって松屋自身、自己嫌悪に陥ってますからね。
そんな風にドタバタとやりながらも、伏線を小出しにしつつ遂にここまで持ってきたか、という感慨もあります。


物語が収束に向かってきたので最近は全然出来てきませんが、味のあるサブキャラもこの漫画の面白いところでした。
岩田医師と看護婦とか、オーナーと支配人とかもそうですが、一発限りのバイト先の店長とかもドス黒いオーラを
放ってたりして面白かったです。そういえばエクセル達に食料危機が無くなってからは、メンチも出番が減りました。



とりあえず伏線的なものでは、イルパラッツォ、エクセル、蒲腐の正体。それと四王寺天満宮の目的、核(コア)についてと
本物の美和の行方…あたり?あとは、ハイアットとエルガーラがアクロス構成員になった理由、岩田、渡辺、住吉、松屋が
市街安全保障局員に選ばれた理由。まぁ他にも色々考えればありそうですけど、全部が全部回収する必要のある伏線
でも無いでしょうし、残り1巻でどこまでやるかってところでしょうか。


アニメ版の最終回は 「やりにげ」 という物凄いタイトルでしたが(笑)、原作はさすがにそこまで酷くないでしょう…多分。
最後までギャグで貫くのか、シリアスなラストになるのか、一転して感動的な話になったりするのか――。


…それ以前に、今巻最後に 「予定」 を強調してるので、ホントに次巻で終わるのかってのもありますが(笑)。



―― エクセル・サーガ 第26巻 (了)




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