黄昏乙女×アムネジア 第3巻 めいびい



めいびい氏の美少女幽霊譚 「黄昏乙女×アムネジア」 第3巻です。
掲載誌は 「月刊ガンガンJOKER」。


【収録話】

八ノ怪 :「六年桜@」九ノ怪 :「六年桜A」十ノ怪 :「六年桜B」
十一ノ怪:「宿直室に来る幽霊」十二ノ怪:「呪い石」十三ノ怪:「影夕子」



今回怪異調査部が追ったのは、 「六年桜」 の噂。六年ごとに別れを惜しむ二人の生徒が、桜の木の前で命を絶ってしまう
と言われる曰く付きの桜。そしてその噂にとり憑かれ、終業式の日に一緒に死ぬことを約束した二人の生徒。


しかし実際には 「六年桜」 は、怪異調査部が調査すべき 「学校の怪談」 ではなく、ひとりの女生徒が流したデマゴギー。


やはり誠教学園には、夕子さん以外の怪異は存在しないのかと思い始めた刹那、霧江が語った夕子さんの 「影」 の話。
その存在こそが、霧江が夕子さんを 「悪霊」 だと思い始めた原因。しかし夕子さんは 「影」 の存在から目を背けている
ようにも見える。「影」 と夕子さんの関係は?そして、「影」 が貞一たちに伝えようとしたのは一体何なのか…。


『やっと……みつけてくれた』



夕子さんの過去を知る手がかり――学園七不思議。それは確実に夕子さんの辿った末路へと導いてくれる道標。
現在、夕子さんとの関係が明らかになったのは、七不思議のうちの四つ。


【鏡の怪】 は遺骸の場所を――もし振り返ってしまったら、旧校舎の幽霊に引きずり込まれ、鏡の中を永遠に彷徨うことに


【隠れ鬼】 は人柱をほのめかし――『夕子さん埋めた…柱に………埋めた』


【神隠し】 は消え去った女生徒を――最初の女の子は、学校が神社の跡に建てられたせいで、神様が怒って連れてった


そして 【呪い石】――六十年前に疫病で死んだ人たちの慰霊碑



そこから見えてくるのは、夕子さんが疫病の崇りを鎮めるために人身御供となったことなのか。
しかし貞一たちは何もわかっていない。何も終わってなどいない。なぜなら、七不思議はまだ三つ残っているのだから。


夕子さんの過去に関しては、一見すると貞一たちの推理で筋が通っているように見えるが、まだピースは足りていない。
夕子さんが納得して人柱となったなら、「幽霊になどなる筈が無い」 ということ。そして現れた 「影」 の存在。



「影」 の姿が今まで霧江にだけ見えていたことに意味はあるのか。本当に夕子さんは 「影」 の存在を知らなかったのか。
そして……本当に夕子さんは 「悪霊」 では無いのか。


夕子さんが最後に貞一に見せた、凄みのある笑顔の意味は――


『……まだ 一緒にいられるね』



―― 黄昏乙女×アムネジア 第3巻 (了)




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