ブラパ THE BLACK PARADE 1.「The Black Parade」



ヤングガンガンの新連載、緑のルーペ氏(原作協力:フジワラキリヲ氏)の描く、最先端ボーイミーツガールストーリー。
「ブラパ THE BLACK PARADE」 の第1話。著者の方は今回初めて知りましたが、成人向けコミックを描いてる方のようです。




「THE BLACK PARADE」 ――


とりあえず思い浮かぶのは、マイケミのアルバムタイトルですが、このタイトルが意味するのは 「死者を迎えるパレード」 か。
はたまた黒衣の少女(フジノ)が獲物を追いかけて、行進(パレード)する様の比喩でしょうか。


何にせよまず目を惹くのは、星型の瞳を持つ少女、フジノの存在です。


外見的にも身体能力的にも、人外の可能性を感じさせる少女。自らゲームに 「マーダー」、鬼を 「ブギーマン」 と呼ぶように、
留美の命を狙う黒い死神か。それとも ”大人になりたがらない少年” をネバーランドに導くティンカー・ベルか。


まぁ、ごく普通の高校生って可能性も大いにありますけどね(笑)。



主人公は無気力でインドアな高校生の少年、河野留美。決して今の状況には満足していない、でも何が悪いのかといえば
それが何かもわからない。漠然とした ”何か” に苛立ち、その答えが見つけられず、ある日突然遠いところに行きたくなった。


現実であれば、こんな可愛い幼馴染(?)が居て何が不満なんだと言いたくもなるところですが、思春期の少年にはそれすら
漠然とした苛立ちに含まれるのか、近すぎて本質が見えていないのか、女の子よりもネトゲのソロプレイにハマる日々。


それでもフジノとの鬼ごっこの最中は、『家でネトゲなんかしてるくらいなら、あのメチャクチャな女の子に付き合ってた方が
まだマシに決まってる』 と言ってるので、赤点取ってることも含めて、勉強からの逃避ってのが根底にあったのかなぁとか。



退屈で平凡な筈の日常に突如現れた ”非日常”。現実を超えて唐突な出会いと共にやって来た ”非現実”――


廃工場、路面電車、テレホンカード、公衆電話など、ノスタルジアさえ感じさせる世界観に、”最先端” というキャッチコピーを
付けた矛盾の意図はよくわかりませんが、「これから何かが始まる」 という期待感を抱かせてくれたとは思います。



どうやら月イチ連載ってことらしいので、個人的には 咲-Saki- の掲載号と一致するといいんですけどね。



―― 1.「The Black Parade」 (了)




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