ガールズ&パンツァー 第4話 「隊長、がんばります!」


「ガールズ&パンツァー GIRLS und PANZER」


監督:水島努
構成・脚本:吉田玲子
キャラクター原案:島田フミカネ
キャラクターデザイン/総作画監督:杉本功
考証・スーパーバイザー:鈴木貴昭
キャラクター原案協力:野上武志
ミリタリーワークス:伊藤岳史
アニメーション制作:アクタス


ハートフル・タンク・ストーリー 「ガールズ&パンツァー」 の第4話、 「隊長、がんばります!」 の感想です。
自分には、軍事分野の造詣はまったくありませんので、その方面の考察などはありません。




4話は、聖グロリアーナとの練習試合の決着までと、罰ゲームのあんこう踊り。そして、華の家庭の事情について。
さらに、戦車道の全国高校生大会開幕まで進みます。


まずはイギリス戦車の保有チームらしく、「The British Grenadiers」 をバックに前進を始める聖グロリアーナがいい感じです。


優花里が言ってるように、大洗の戦車の徹甲弾では聖グロの戦車の正面装甲は抜けないので、囮を使って敵戦車を誘い出し、
高低差を利用して上部装甲を抜こうというのが、 「こそこそ作戦」 の狙いだろうと思いますが、大洗チームの練度の低さが露呈
して攻撃が全く当たらず、正面からの撃ち合いになってしまいました。


こうなると、「浸透強襲戦術」 を得意とする聖グロに有利な展開となってしまうので、みほが市街戦に持ち込んで側面や背面
からの攻撃を狙う、「もっとこそこそ作戦」 に切り替えたのは、判断として間違ってないと思います。まぁ、全国大会準優勝の
経験もある、名門校の攻撃もほとんど当たってませんでしたが、これは前回の優花里みたいな砲手が異常なだけでしょうか。



市街地では、Cチームの幟でカムフラージュした路地での待ち伏せや、Bチームの立体駐車場を使った背後からの奇襲などは、
地形効果 (と言えるかはわかりませんが) を活用した面白い戦術だったと思います。この辺が、みほが偵察の時に言っていた、
『戦術と腕』 のうちの 「戦術」 ということになるのかな。これを各チームの判断で出来るんだから、大したものです。


しかし、Bチームは士気も高くて状況判断も間違ってないのに、一番肝心な戦車があまりにも非力なのが勿体無いですね。
逆にCチームは、せっかく強力そうな戦車を持ってるのに、幟のせいで見つかって撃破されてるのが勿体無いです (笑)。
まぁこの試合では、士気が高いA〜Cチームに対してDチームは敵前逃亡したり、士気の高さにバラつきがありすぎたかなと。


Eチームは桃の気合だけが空回りしてる感じでしたし。


そして、残りがAチームだけとなってからは、「腕」 の見せどころ。と言っても、主にみほの指示通りに戦車を操った、麻子の
運転技術の高さが際立ってましたが、あれだけの技術を駆使して側面から攻撃しても、チャーチルの装甲が抜けないならば、
もう戦術や腕でカバー出来る性能差では無いということなんでしょう。



試合後の 「あんこう踊り」 は、確かに 『あんまりな踊り』 でした (笑)。でも、みほ以外の4人や生徒会チームと違って、みほは
この踊りを知らなかったのに、これだけ上手く踊れてるんですから、負けた時のためにちゃんと練習していたんでしょうか。


それに会長も、みほを戦車道に巻き込んでおいて、負けた責任を全部みほに押し付けるのではなく、連帯責任として自分達も
あんこう踊りを踊ってたので、ちゃんと筋は通す人なのかなと。まぁ、勝敗に関係なくただ単に踊りたかっただけじゃないかという
くらい、楽しんでるようにも見えましたけど。


そして、みほ達のチームが接戦に持ち込んだことで、今回は逃げ出したDチームの1年生の士気も上がりましたし、隊長としての
信頼も獲得したところで、「戦車道全国高校生大会」 に突入。展開的には急な感じもしますが、まったりと日常生活を見せたり
するアニメでも無いですし、立て続けに試合を見せてくれた方が、盛り上がるのは確かだと思います。



1回戦の相手も早々に 「サンダース大付属高校」 に決定し、「The Battle Hymn of the Republic」 に乗せて行進するシャーマン
軍団が、物量に物を言わせるアメリカっぽくていいですね。各校が保有する戦車に合わせて、その国の行進曲を流してるのも
いい選曲だと思います。


4話で好きなシーンは、負けた後で会長が言った 『ドンマイ』 の言い方が妙に気に入ってます。それと、華が戦車道をやることに
反対する母親が、 『戦車なんてみんな鉄屑になってしまえばいいのよ』 と言ったのを聞いた時の、優花里の反応。


『鉄クズ…!』 と言って顔をひきつらせてたのが面白かったです。


あとは、最終決戦の場となった交差点で、2輌目のマチルダUを撃破した後、揺らめく煙の向こうでキューポラから顔を出した
みほが、普段見せない意志の強さを感じさせていて、カッコいいと思いました。



―― ガールズ&パンツァー 第4話 「隊長、がんばります!」 (了)




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