かみさま日和 壱 森尾正博



森尾正博氏の日常系神社漫画 「かみさま日和」 の第1巻です。
掲載誌は 「週刊漫画TIMES」 。


【収録話】

第一話 : 「就職先は、神社!?」第四話 : 「神様になる場所」第七話 : 「浦安の舞」
第二話 : 「初仕事!」第五話 : 「神様はドコデスカ?」第八話 : 「頼りにしてる」
第三話 : 「授与所にて」第六話 : 「七五三」第九話 : 「初日の出」



転職初日に会社が倒産――!?
途方に暮れる史美華の前に現れたあやしげな男・矢部が、史美華に言ったひと言は…


「お前、今日から巫女ね。」


丘の上の神社で、物語の幕が開く――


(コミックス1巻カバーより転載)




作者の森尾正博氏の作品では、「ビーチスターズ」 を読んだことがあります。
本作は神社が舞台で巫女が主人公の漫画ですが、掲載誌の傾向に合わせてか萌え系の作品では無いようです。


舞台は福岡県北九州市(たぶん)のとある神社。主人公は、転職に失敗して "職無し" "文無し" "宿無し" の24歳元OL。
そしてそれを巫女として雇い入れた神社の神主(宮司)と、先輩巫女が二人。もうひとり、神主の幼なじみの男が居ますが、
まだ立ち位置がはっきりしないので、今後物語に深く関わって来るのか、脇役のままなのかはわかりません。


内容としてはスピリチュアルな要素はほとんど無く、極めて現実的・社会的(…とはちょっと違うか)な物語。



序盤〜中盤は神社神道における神事…とまで言うのかわかりませんが、要は神社内外における神職と巫女の
「お仕事」 の内容や、神社に纏わる簡単なウンチクなど。中盤では日本人の宗教観なんかも少し扱ってますが、
基本的にはコメディタッチの日常系漫画です。


終盤は主人公の成長物語になっていて、まるでこの巻で終わるかのように綺麗にまとめに入ってるんですが、壱ってことは
別にこれで完結じゃないんですよね…。あまりにも綺麗に終わらせてるので、続けるのが勿体無いくらいに感じます(笑)。


とりあえず、2巻以降どう展開して行くのかちょっとわかりませんが、恋愛要素も絡んで来たりするんでしょうか。
一応何かの伏線らしきものとして、矢部の探していた文献が見つかりそうだという話が出てましたが、この巻では
それ以降全く進展が無かったので、2巻以降で何らかの動きがあるのかもしれません。



―― かみさま日和 壱 (了)




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